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プロ野球 柳町達選手。トータル・ワークアウトでのトレーニング納め

今年も間もなく大晦日。
一年の締めくくりの時期に自らの肉体と最後の最後まで向き合う柳町達の姿があった。

プロ3年目のシーズンは107試合に出場、打率は2割8分近い数字を残し、シーズン中盤までは3割を超える打撃を見せ、去年から大幅に成績を上げたシーズンとなった。

「今年はキャリアでは最も高い数字を残すことが出来ました。けれど、シーズン中、身体が動かない時期がありました。やはり一年間、パフォーマンスを維持できる身体づくりを今オフは目指したいです」

始めて経験した常勝ホークスでのシーズンを通しての一軍でのプレー。最後まで優勝争いを演じるチームの一員として戦い、クライマックスシリーズ出場も経験した。2軍とは全く異なる年間スケジュール、そして想像を絶するプレッシャー。柳町は食事が喉を通らない時期も経験したという。

「身体が思うように動かない中で如何にパフォーマンスを出すか…身体が少しでも動くようにたんぱく質だけは無理にでも摂ろうと食事にも集中しました。ただ、やはり下半身と上半身のバランスのズレから身体の張りが強くなり、前腿を中心に疲労がたまる時期もありました」

トータル・ワークアウト志水トレーナー曰く、柳町は疲労がたまり動かなくなった身体を無理に強い力で力任せで動かす癖があり、その癖がかえってパフォーマンス向上の弊害になっていると言う。

右投げ左打ちの好打者として高校、大学と名を馳せてきたヒットメーカー柳町達。

左右での身体のバランスを見ると左側の出力のほうが右側の出力よりも弱く、左足を軸足とする左打者でありながらも右の出力のほうがかなり強いことがわかった。

「柳町選手は非常に器用なプレーヤーです。その為に体の左右の出力の差を技術で補うことが出来るんです。ただ、シーズン中に疲労がたまりだした時、左右の出力の差が顕著になり、ごまかせなくなった時に上半身で力任せに左右のバランスの差を埋めようとする傾向があることがわかりました」

この冬、柳町は12月の最後の最後までトータル・ワークアウト内で下半身を中心に肉体の左右のバランスを整えるトレーニングを行った。特に出力が弱い左側の下半身を徹底的に苛め抜いた。

チューブを使い、ジャンプ系のトレーニング器具を用いて、股関節、腸腰筋を鍛えぬいた。レッドコードにより可動域を確認しながら、神経伝達を早めるトレーニングを行った。

「入団してから体重は8キロ増えました。パワーをつけるということに意識はありました。ただ、長くプレーできる選手はやはり走れる選手。入団4年目の来季はスピードを想う一度考える時期にはあるかなとも思います。俊敏性とバランスはとにかく必要ですよね。来季はファイターズから近藤さんも移籍してきて、外野のレギュラー争いはし烈になります。とにかく1年間プレーできる身体を作りたいです。今年を経て、一年を戦うためのペースは掴めました。一年を戦い抜くために今オフのトレーニングはさらに重要だと気付きました。トータルワークアウトでの俊敏性、瞬発系を高めるトレーニング、バランスを整えるトレーニングを大切にしたいと思っています」

ホークスの藤本1軍監督をはじめ、小久保2軍監督らから大きな期待を寄せられる25歳。

今年を超える試合数を経験することになれば3割2分、20本塁打が見えてくる鷹の有望株。今冬を超えて、来季にどんなフォーマンスを見せてくれるか楽しみで仕方ない。

田中大貴Instagramより
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田中大貴

元フジテレビアナウンサー 独立後スポーツアンカー、フリーアナウンサーとして活動中。番組MC、スポーツ実況、執筆連載などメディア出演の他にスポーツチーム・団体・企業とのビジネスコーディネーション、メディア制作、CSR活動イベントの企画・運営も積極的に取り組む。

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