美味しく食べてスリムな体を手に入れるためにとても有効とされるスープダイエット。スープをダイエットにとりいれるメリットを改めて解説します。
食べないで痩せるという「マイナス」のダイエットに陥りがちな人が多いですが、必要な栄養素をしっかりと摂る「プラス」「チョイス」のダイエットです。
スープは作り置きができるなどの利点が多いのですが、とはいえ「〇〇ばっかり食べ」は栄養の片寄りが懸念されます。野菜スープ1種類だけを食べるダイエットはやめましょう。スープのバリエーションを知ると、しっかりとタンパク質や栄養を補給できます。
ライフスタイルに上手くスープを取り入れるために知っておきたいことを解説していきます。寒い季節はもとより、冷たいものばかり摂りがちの夏こそ取り入れたい朝スープ習慣は、水分の補給にも役立ちますよ!
朝ごはんを抜くデメリットとは?
朝ごはんを抜くと筋肉を分解してエネルギーをつくる
目覚めた時は血中のぶどう糖の値が低く、その状態を長く続けると筋肉を分解してエネルギーを作ると、筋肉量が減り代謝の悪いカラダになる、という悪循環に陥ります。筋肉量を減らしてしまう要因になりうるのです。血糖値を制する者がダイエットを制すると言っても過言ではありません。朝運動をする人はなお、朝ごはんは必須です。
体内時計をととのえづらい
カラダは睡眠時間や、明かり、そして食事のリズムが体内時計を整える指標になります。朝、日の光をあびる、朝食を摂る、というリズムを作ることは体内時計だけでなく自律神経のコントロールにも有効なのです。
水分不足になる
朝時間が無い、食欲がない、スープも難しいという人は、プロテインドリンクも便利です。特に、寝ている間に失われた水分はしっかり補給しましょう。水分を摂ることが大切です。ダイエット朝スープの簡単レシピで、腸が刺激され便通も整いやすくなります。水分を摂らずコーヒーだけ・・・という人はコーヒーのカフェイン(利尿作用)でさらに脱水してしまうので注意しましょう。
ダイエットに効果的な食事法に関しては以下の記事も参考にしてみて下さい。
朝スープのメリット
作り置きが出来、朝温めるだけのスープを準備しておけば、忙しい朝も時短で体にいい朝食をとることができ、朝食を抜くという失敗を回避できます。朝食、ないしは1日のどこか1食にスープを導入するメリットを説明します。
作り置きができる簡単スープが便利
作っておけば温めるだけなのでとても便利です。時間に追われ食事を抜くとダイエットは成功しません。
体温上昇・血流アップで燃焼系のカラダになる
温かいスープを飲むと体温上昇します。体温が上がると血液の流れがよくなり免疫力が高まります。 血液は私たちの体を構成する約60兆個もの細胞に栄養と酸素を送り届け、かわりに老廃物を持ち帰る働きをしています。 その血液の中に、免疫機能を持った白血球が存在し、その白血球が体の中をめぐることで、体の中の異物をパトロールしているのです。つまり血流促進をしてくれ、代謝を後押ししてくれるのです。
タンパク質摂取
人の体はほとんどがタンパク質から構成されています。体の70%は水分で成り立っていますが、人の体の約20%はタンパク質です。
皮膚や髪の毛、筋肉などを形成し、ホルモンや免疫物質などの調整機能をつくる材料にもなっています。タンパク質は、人が生きていく上で欠かせないものです。
スープには野菜だけでなく肉や魚介類を入れましょう。5大栄養素を美味しく、バランスよく摂取できます。
野菜の栄養素
ビタミンやミネラルは、人間の身体を健康に保つためには必要不可欠です。ビタミンやミネラルは野菜に多く含まれているため、野菜不足になると、身体にさまざまな不調が出てきてしまいます。毎日を健康に過ごすためには、普段の食生活の中に野菜を上手に取り入れることが大切です。野菜に含まれる酵素を体内に摂取できると、新陳代謝が活発になり、胃や腸の消化を助け、栄養の吸収、消化がスムーズになります。
腸活に効果的
スープは水分たっぷりで腸内環境(便秘改善)の効果も期待できます。腸内細菌をケアする三カ条に沿った具材をチョイスしたスープを意識的に摂るとなおよいでしょう。
前日のリセットとして置き換え食になる
ついつい食べすぎてしまった日の翌朝、何も摂らないと血糖値コントロールできないので悪循環に陥ります。
特にお酒を飲んだ翌朝は水分摂取をより意識的にし、食物繊維や、肝機能に働きかける食材を摂るとなおよいでしょう。
マインドフルイーティング効果
忙しい人が多い朝、ながら食べで何を食べているか意識しない方も多いかもしれません。ながら食べだと、食事の満足感が得られません。作り置きスープを温めるだけでの準備で、食事をゆっくりと味わうことができます。朝食タイムをマインドフルネスに活用することは、ダイエットの敵であるストレス対策にも効果が見込めます。
ダイエット朝スープの簡単レシピ
ダイエットの本来の意味はじつは「痩せる」ではなく「正しい食事法」を意味します。カラダを絞りたい、という目的のための正しい食事を提唱するパーソナル・トレーニングジムTOTAL Workoutが提供する食事プログラムのスープメニューから目的別のスープレシピを紹介します。
体温上昇・血流促進スープで脂肪燃焼
★薬膳黒酢のサンラータン
生姜たっぷり、鷹の爪も入りカラダが温まるスープです。
発酵食品の黒酢は、有機酸、アミノ酸、ビタミン・ミネラルが、便通を良くしてくれます。八角・コリアンダーなどのスープは、胃腸、消化吸収に良いとされています。ナツメやクコの実をトッピングすると味のアクセントだけでなく栄養価もUPします。
- 鶏ささみをスチームしてほぐす
- チキンスープに鷹の爪、卵白、生姜、酢、ごま油、椎茸、にんにく、オイスターソース、醤油、で味付け。ほぐしたササミを加える。
- あれば八角やコリアンダーなどのスパイスを追加。お好みでラー油少々たらす。ダイエットを考慮し炭水化物を控えるためにはとろみをつけるための片栗粉は極力するなくすることがポイント。
タンパク質摂取の人気レシピ
★牛アキレス腱煮込みチゲ鍋風
スープ1杯でタンパク質38.5g摂れる「★牛アキレス腱煮込みチゲ鍋風」はTOTAL Workoutでも1番人気のスープです。多少作るのに時間はかかりますが、たっぷり作りおきしておくと便利です。
- 下ゆでした牛アキレス腱(なければ牛すじ)を4時間ことこと煮込む。
- 煮込んだスープをベースに、醤油、酒、豆板醤、少量のキビ糖(など、ミネラルの含まれる砂糖)で味付け。少量の片栗粉でとろみをつける。鶏団子も入れればタンパク質も食べ応えもUP。
- 白菜やキノコを入れると美味しい。
キャベツ・玉ねぎ他、野菜の栄養素たっぷりのスープ
旬の野菜をつかったスープでビタミン・ミネラルを摂取することで、免疫力UPや、三大栄養素をうまく働かせる効果が期待できます。
★VEGANミネストローネ アレルゲンなし
昆布、干し椎茸からダシを取ると動物性原料を使わないVEGAN対応スープが出来ます。タンパク質不足にならないよう豆を入れるなど工夫が大切です。
会食などで前夜に食べすぎた時は野菜スープで置き換えもよいのですが、日々だとタンパク質不足やや心配です。お酒をのんだ翌日は水分摂取はもとより、肝臓の機能を高める食材をえらびたいものです。
- 昆布、干し椎茸からダシを取る。
- ブロッコリー、カリフラワー、トマト、ほうれん草、ミックスビーンズ、パプリカ、ズッキーニなど野菜たっぷりのミネストローネ。
- 根菜は糖質が高めなのでダイエットの目的・目標次第では避けた方が良い。
腸活❶ きのこ
★5種のキノコと豆乳かす汁
腸内細菌を育てる発酵食品「粕」と腸内細菌のエサとなる「キノコ」をつかったスープです。豆乳は女性に嬉しい大豆イソフラボンが有名ですが、味噌汁に入れて温めて飲むことで、内臓負担がかかりにくいので栄養素を吸収しやすいのです。特に夕食時に飲めば幸せホルモン(セロトニン)の分泌が促進され、リラックス効果も期待できます。
- えのき、なめこ、椎茸、まいたけ、エリンギなどお好みのキノコと、牛蒡、大根、凍豆腐を出汁で煮込む。
- 豆乳、味噌、酒粕、きび糖(など、ミネラルの含まれる砂糖。白砂糖×)で味付けする。
腸活❷ 味噌汁
かす汁より、より身近なお味噌汁、できれば1日三杯味噌汁を飲むことを意識してください。
キノコ、メカブなどねばねば系を入れると水溶性食物繊維も摂れて尚良いです。タンパク質を入れる場合は脂質の少ないものをチョイスして。お味噌も添加物の無いものを選びましょう。添加物入りのものは、短期間で一気に作るため麹菌は生きておらず、旨味が出ていません。そのため大量の添加物を加え、味だけを本物のみそに近づけています。しかしこれでは、【みそ本来の効果】は期待できません。長期発酵の味噌がなおよいです。
満足感を得られるスープ
★豆と雑穀のクラムチャウダー
豆乳、無脂肪乳をベースにクリームスープを作ることでライトに仕上げることができます。
雑穀のキヌア、玄米、押し麦をミックスし、アサリのシーフードスープでしあげます。ブロッコリー、ほうれん草、じゃがいも、にんじん、セロリ、玉ねぎなどの野菜類の他、豆類など様々な食材を使用すると、バランスの良いヘルシー、なのに満足感の高いスープの出来上がり。
ここで紹介しているレシピのスープは、パーソナル・トレーニングジムTOTAL Workoutのウェブストアから一部購入が可能です。
朝スープQ&A
Q1 健康を意識してカラダにいいとされる、スーパーフードを入れるとしたらどんな使い方がありますか?
仕上げにチアシードで満足感がUPします。ぷるぷるとした食感のチアシードは満足感があるだけでなく、抗酸化作用が高い効果も期待できます。
味噌汁に梅干しや納豆をプラスして、ジャパニーズスーパーフードをダブルで摂るのも良い方法です。
お椀にモリンガパウダーを入れ、上から暖かいお味噌汁を注いでも美味しいです。モリンガには90種類もの栄養素や18種のアミノ酸が含まれているといわれ、他の植物と比べて豊富な栄養素を含んでいます。
飲む点滴と言われるスーパーフード、ビーツが入ったボルシチも良いですね。
Q2 オイルはスープダイエットの敵か、味方か?
オメガ3が入った良質のアマニオイルを、器にいれたスープにまわしかける(加熱しない)など、良質のオイルはダイエットの敵ではなく味方です。
良いオイルは代謝うながし、便秘解消などの効果が期待できます。ただしオイルでカロリーは高いので摂りすぎはNGです。
Q3 プロテインパウダーはスープに活用できる?
ホエイプロテインは熱変性を起こすため煮たてることは避けてください。軽く温めた水や牛乳で溶かすか、冷たいビシソワーズのようにすると栄養価が落ちずにいただけます。
温かいスープに入れるのであればコラーゲンパウダーがおすすめです。コラーゲンは、アミノ酸のグリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニンなどからなるタンパク質の一種です。コラーゲンは骨や筋肉、血管、眼など様々な組織に存在しながら、私たちの健康や美容を保つ大切な役割を担っています。栄養価を高めるためにも、スープにコラーゲンパウダーを混ぜてみてください。
Q4 ダイエットには向かないスープとは?
糖質の高いコーンや、かぼちゃのポタージュ(特に生クリームをつかったものは糖質脂質過多)などはダイエットに不向きです。基本は高タンパク質、低脂質、低糖質の食材を選ぶことが大切です。
Q5 スープジャーの活用法は?
家で作ったスープをスープジャーに入れて職場にもっていくと便利です。忙しくて食事を食べそびれて血糖値がコントロールできない、というリスクを回避できます。ダイエットでなくとも、カラダを温めるタンパク質たっぷりスープは子どものお弁当にも安心して持たせることができます。
Q6 市販のスープを活用する際の注意点は?
糖質が低く、タンパク質の多いものをしっかりチェックしましょう。
原材料のスラッシュ以下に記載されている添加物は要チェックです。添加物は食品の安全性をたもつという重要な役割があるものの、腸内細菌のことを考えるとなるべく控えたいもの。
摂取する場合は、スーパーフードをプラスして栄養価を足したり、発酵食品をより積極的に追加するなどしてプラスマイナスのバランスを取るよう心掛けるべき。
最後にスープダイエットを成功させるために
「〇〇だけ食べ」にならないバリエーションが豊富なスープは、ダイエットに最適なメニューです。
体調にあわせて食材をチョイスするのも良いですし、冷蔵庫の中身と相談しながらフードロスにならないようにスープを作るのも楽しいと思います。
きちんと朝食を含む3食を食べて、健康的にダイエットするとその方法を覚えます。今後またオーバーウエイトになったとき、同じような食生活と運動で適正体重に戻すことができます。
慣れるまでは、スープを作ることやメニューを考えるのが面倒かもしれませんが、慣れてしまえば短時間で作ることができるようになるでしょう。
新しいスープに挑戦して好みの味を見つけるのも楽しいです。
そして何より自分で作ったスープは安心・安全です。
カラダを変える為には食生活が重要ですが、リバウンドしない代謝の良いカラダを作るためには運動もやはり必要です。また、食事からだけでは摂取が難しい栄養素はサプリメントで補うのも得策です。
以下の記事も参考に、出来ることから生活に取り入れてみましょう。
スープを活用して、美味しく、楽しくダイエットが成功することを応援します!
ライター椿原順子
52歳にして、インスタフォローワー1万人の人気インフルエンサー。モデル、美容家、コスメPR、オーガニックコスメライターもこなす。特にオーガニックコスメに精通しており、その人の肌質にあわせたコスメを選ぶパーソナルカウンセリングも行っている。