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健康診断でイエローカード|19年ぶりの本格トレーニングでQOLアップチャレンジ<前編>

シェイプアップしたいからジムに通う、という動機は、カラダの見た目の変化以上に自身のカラダに本質的に向き合うための良い入り口になります。

対して、体型的にとくに不満を感じていない人はそのような機会を損失する可能性も!?
そういった方は日常的に自分のカラダに向き合いコンスタントに調整・維持出来ている人も多いでしょうが、もしかすると自分のカラダの内側の変化に気づく機会をのがしているかもしれません。

カラダの内側の変化や危険信号をつきつけるものの1つに「健康診断」があります。

つきつけられたカラダの状況

TOTAL Workout の管理面を一手に担いジムの屋台骨を支える凄腕の大先輩 S氏(50代)
1 ヶ月程前、やや険しい顔をして私の元に近づいて来られました。

店⾧を担っている私の脳裏には「しまった、何かやらかしたか・・・」と思い当たる節を走馬灯のように投影する準備が整ったのですが、そんな小さな私の予想とは裏腹に

「浩二にカラダのことで相談がある」とのこと。

ふと胸をなでおろした私は、一気にパーソナル・トレーナーモードでヒアリングをスタートしました。

「昨年の健康診断では問題無かった血圧、中性脂肪が大幅に上がって、このままでは降圧剤を飲まなければならないとドクターから注意勧告を受けたんだけど…

とのこと。状況を一通りヒアリングし、すべきことはただ一つ。思い立ったらすぐに実行に移します。

「じゃあ早速今から着替えてトレーニングをスタートしましょう」と半ば強引にジムフロアに移動。問題を解決するためのトレーニングをスタートしていきます。

トレーニングの履歴書

19年前にTOTAL Workoutに入社したS氏。30代前半だった当時、自社のトレーニングをいち早く理解するために3 週間トレーニングを実施し、完璧主義な性格から、アスリートさながらの肉体を作り上げた経験があります。

その後も40歳手前までは度々トレーニングを行っていたものの次第にトレーニングから足が遠のき、最後に運動をしたのはコロナ禍に自宅で動画を見ながらのサーキットトレーニング。

トレーニングをしていない期間も「トレーニングをしなければ・・・」という思いはありながらも、血圧が徐々に上がってきたこともあり、急激な運動に不安があって一歩が踏み出せない状況になっていたようです。

トレーニングは一度足が遠のくと、再開するのに強い気持ちが必要となることは事実。
弊社のように、オフィスのすぐ鼻の先にジムがある環境であっても難しいことを考えると、職場や自宅からジムに通いトレーニングを継続する難しさに共感を覚える方も多いことと思います。

10週間チャレンジスタート!前半の目標設定

目標は何と言っても血圧を下げること。
血圧を下げるために必要なのは、まずは血液循環を改善させること。

最初の4 週間にやるべきメニューを組みました。。

  • 全身のストレッチ20 分 毎日
  • 5%~75%位の強度の有酸素運動20 分 毎日
  • 1RM の50%~80%程度の筋力トレーニング30 分を 週3 回実施

久々のトレーニングであり、血圧の状況も良くないので、まずは
1 回1 回の強度は上げ過ぎず、ゆっくりと全身を動かし、1 週間の総仕事量を確保するように心がけて貰います。

トレーニングの初期段階の1 週目では

  • 軽めのストレッチとウォーキング
  • 大きな筋肉である太もも、背中、胸を軽めに筋力トレーニング

軽めとは言え何せ久しぶりのトレーニングなので翌日は当然全身筋肉痛に。ここで嫌になってしまっては・・・という私の心配とは逆に

「なんか次の日の筋肉痛は確かに痛かったけど、久々に効いてる!という感覚をビシビシ感じて、もしかしたら19 年前頑張っていた33 歳の頃のように筋肉も蘇ってくるのではないか?と期待が湧いてきて嬉しかった!」と予想外の返答。

パーソナル・トレーナーとして嬉しく感じると同時に、その感覚、とてもよくわかります。
筋肉痛がないと筋トレの効果がないということではありませんが、筋肉痛は頑張った自分の行動を実感できる1つの証でもあります。痛みををケアし、回復力を高めながら筋肉痛とうまく付き合っていかれるとトレーニングの効率もモチベーションも高められると思います。

食事管理は緩やかに。お酒をゼロにできない諸事情も・・・

おいしさ・えらべる トータルフーズの「お弁当ワンディッシュデリ」

食事に関しては、日ごろから気を付けていたこともあり、内容に大きな問題はありませんでしたが、食事の回数には改善すべき点がありました。

昼食を抜くことが多く、朝食べてから夜食べるまでに13~14 時間もの間が空いてしまう。これでは血糖値コントロールがままならず、仕事中のエネルギーを作り出すためにカラダは筋肉を分解してしまいます。

血流の良いカラダにはやはり筋肉が必要。
筋肉を落とさず、付ける為に、最低限のたんぱく質摂取を組み込みます。

まずは、12 時と15 時に以下のチョイスから1品選んで食べることを実施。

  • ONE-DISH DELI(ワンディッシュデリ)プレート
  • スープ
  • スチームドチキン

1ヶ月毎日欠かすことなく食べることに成功しました!

そして、食事に関してS氏には譲れない点があります。

「週末のアルコールだけはどうしても飲みたい」

健康診断の結果としては、当然このままではアルコールの調整も必要と言われていますが、それを踏まえた上でもアルコールをゼロに出来ない諸事情があるようです。

20 代の頃は車やバイクが趣味で、オフロードで山に行ってはジェットスキーやオートキャンプを楽しみ、オフロードバイクで林道を攻めるというアウトドアでアクティブに過ごす派だったS氏ですが、年齢と共にそれらの趣味から遠ざかり、現在は奥様との晩酌が大事な趣味になっているそう。

それもあり、奥様から「お酒の切れ目は・・・ね? 笑」と良い意味での圧力があったのが、薬や我慢に頼らず、お酒を楽しめるカラダをつくるにはトレーニングしかない!と一念発起した一番のきっかけだった事が判明をしました。

最初の1 か月はストレッチ、有酸素運動、軽めの筋力トレーニングの実施に加え、食事面では

  • 日中の食事の間を空け過ぎない
  • 合間にたんぱく質の摂取をする
  • アルコールは糖質の入っていない、蒸留酒にする

これらを守ることを条件に、週末の晩酌は適度に楽しんでもよい、という約束を交わしました。
※1 か月経過時点で、数値の状況が好転していない場合は、アルコールを完全に断つ事を視野にいれた上での約束です。

2週目以降の変化

2 週目は徐々に筋肉痛も緩和傾向となり、20 分のウォーキングにも大分慣れてきました。

ただし、依然として血圧が高い傾向なので、歩く速度・トレーニングの重さは変えずに、横ばいでよいので、緩く⾧く行う方向を保持していきます。

ただし、下記の表を見ていただくとわかる通り、2 週目、3 週目と明らかに数値の減少がみられます。

体力がついてくるのと同時に、数値の変化が目に見えると、先週まで大変だと思っていたこともどんどん出来るようになっていきます。

3 週目から4 週目にかけては、血圧が初めて130-80 台に変化しはじめました。
とはいえ、ここでもまだまだ油断はせず、心拍数計で心拍を測定しながらインターバル、重量の管理もしていきます。

スタート時4週間後
最高血圧159134
最低血圧10386
体重75.9kg73.7kg
体脂肪率20.6%18.5%
立ち上がりBOXテスト40cm(両足)30cm(両足)
2ステップテスト169cm180cm
*測定値の詳細は記事最後にリストで紹介しています。そちらもご参照ください。

優先順位はまだ低いですが、血圧が安定してきた段階でより強度を上げたトレーニングを実施する段階に備え、体幹、バランス、左右差などを改善させるトレーニングも同時に行うことを視野にいれていくつもりです。

*立ち上がりBOXテスト:所定の高さの台(今回は40~30cm)に両腕を組んで腰かけ、反動をつけずに立ち上がり、立ち上がったらその姿勢を3秒間保持できるかを確認するテスト。
*2ステップテスト:できるだけ大きな歩幅で2歩あるき、両足を揃える。スタートラインから着地点のつま先までを計測し、歩幅をチェックするテスト。

トレーニング後半に向けたビジョン

4週間が終了し、まだ全行程の折り返しにいたっていませんがとても良い滑り出しとなっています。

QOL(生活の質)アップが目標の際は特にですが、地道なことを一つずつ積み重ねるしかなく、焦らず諦めず、積み重ねていけば必ず効果がついてくる、と改めて思います。

ここから予定期間の10 週間まで残り6 週間。また最終結果のレポートをしたいと思います。

これから頑張ろうと思っている方、ちょっとジムから足が遠のいてしまった方など、トレーニングへの1歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

S氏測定値推移

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KOJI SHIMIZU

KOJI SHIMIZU

パーソナル・トレーナー歴 17年

トータル・ワークアウト渋谷店 店長であり、トレーニング開発課マネージャーも務める、パーソナル・トレーナー志水浩二。Trainer's Room編集部の中心となりトレーナー目線でトータル・ワークアウトのカラダづくりにまつわる事柄をお伝えします。

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