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2023 ミス・ユニバース・ジャパン セミファイナリスト宮崎莉緒さん&森下理沙が挑むボディメイク<後編>~パーソナル・トレーナーに聞くボディメイクの道のり

トータル・ワークアウト代表 池澤智が「カラダの使い方が良く、アスレティックなカラダを目指せる」という目線で2023 ミス・ユニバース・ジャパン セミファイナリストの中から選出した2名、宮崎莉緒さんと森下理沙さん。

「カラダの中心からダイナミックな動きを出せるようする」ことが目標の宮崎莉緒さんと、「カラダをより立体的にし、大きく見える動きを習得する」ことが目標の森下理沙さん。

2人のトレーニングを担当したパーソナル・トレーナーの昭乃と智瑛美にトレーニングプランと、その道のりについてインタビューしました。


2023 ミス・ユニバース・ジャパン セミファイナリストが挑むボディメイク<前編>はこちら>>


刺激的にカラダをかえるスピード・トレーニング

シェイプアップ目的でトレーニングをする場合、基礎代謝を上げて脂肪を燃やすために、大きな筋肉を鍛えるウエイト・トレーニングを行うことが優先になりますが、ビューティーページェントに出場する人の場合、強さと美しさを兼ね備えたボディを作りあげるためにスピード・トレーニングがメインで、ウエイト・トレーニングを補助的に行います。

スピード・トレーニングとは、トータル・ワークアウトならではの「ダッシュ」を主軸にしたトレーニング。傾斜と速度を調整できるスーパー・トレッドミルというマシンを使用します。一般的には神経系トレーニングという呼び名の方が浸透しているかもしれませんが、スピード・トレーニングは、神経系トレーニングの中でもカラダの瞬発力やキレを向上させることを得意としています。

瞬発力やキレのある動きができると、カラダが大きくダイナミックにみえますし、傾斜のある坂道のダッシュで正しく動ければ、ヒールがあったとしても平らな地面を歩くときは70%程度のパワーで充分。残り30%の余裕を、自分らしさを表現するために使うことができます。

カラダを正しく動かすことができると、骨盤をつかって足を前に運ぶことができるので、お尻の位置は高くみえ、脚は高い位置から大きく踏み出すことでより長く見えますし、後ろ足で蹴って走るトレーニングを通じて物理的にお尻の筋肉が鍛えられ程よいボリューム感とヒップの位置の向上が望めるのです。

智瑛美トレーナー「カラダの使い方を学ぶためのトレーニングは宮崎さんも森下さんも基本的には同じなのですが、スーパー・トレッドミルの上で全身を連動させて走るトレーニングを中心に行いました。自分の意志で動かせる筋肉は多ければ多いほどカラダはしなやかに動かせますし、カラダのメリハリも出やすくなります。左右差を正すにも効果的です。

体幹を固定して走れていないな、と思ったら、腸腰筋の意識を高めるトレーニングを間にはさみ、スーパー・トレッドミルに再トライすると、効果は顕著に表れます。ただし、すぐに意識は薄くなってしまうのが現実・・・ 繰り返しカラダに覚えさせる工程を根気よく積み重ねました。」

スピード・トレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください。

それぞれの壁

― いわゆる「運動神経が良い」代名詞のように見える宮崎莉緒さんですが、2ヶ月のトレーニングで、苦労した事、うまくいかなかったことはありますか?

智瑛美トレーナー「カラダに関しては、トレーナーから言われたことを頭で考えてちゃんと実践できるので進化が早かったです。カラダの進化が顕著なのに対して、メンタルが追いつかずトレーニング中に涙を見せることがありました。なのでメンタル面のケアも心がけました。」

― パーソナル・トレーニングジムで、メンタル面の強化もできるのでしょうか?

智瑛美トレーナー「月並みかもしれませんが、トレーニング中に良く話を聞いて共感することは大切だと思っています。そして、共感で終わらない具体的な提案を手渡せるようにしています。莉緒さんの場合はカラダを動かして無心になっていた方が頭がクリアになる様子だったので、自宅でもヨガの太陽礼拝をやってもらうよう、動画を撮ってお渡ししました。呼吸に集中しながらカラダを動かすことで自律神経を整える効果があるので、セルフコントロールのスキルが高まります。呼吸だけでも習得すると本番直前の舞台裏でも効力を発揮します。」

― 森下理沙さんのランニングで養ったカラダでも、改善すべき点はありましたか?

昭乃トレーナー「持久力は申し分ないものの、全体的な筋量は少な目だったので、物理的にカラダのメリハリやサイズをアップするための食事管理やウエイト・トレーニングも入念にとりいれました。
合わせて、カラダの使い方という点では、ウォーキング慣れしている森下さんの歩き方は魅力的な部分がありつつも、パーソナル・トレーナーの解剖学的な目線からみると、体幹の力が抜けがち。上半身のふらつきと左右のバランス差が気になったのでスピード・トレーニングで体幹と股関節を意識したメリハリのある動き、下半身と上半身の連携を徹底的に習得してもらいました。」

どのように壁を乗り越えたのか?

昭乃トレーナー「スーパー・トレッドミルで走る様子は毎回動画を撮り動作分析をしますが、2人とも本当にフォームがよくなりました。特に理沙さんは毎回ご自身のスマホでも走る様子を撮影し、自宅でも動画をみながらイメージトレーニングに励むという徹底ぶりに驚かされました。」

先述のとおり、傾斜のある斜面を正しくダッシュできれば平地を歩くことは容易。
正しい走りが上達した!という成功体験は2人にとってとても大きな自信になったことは間違いありません。

池澤智も、動画を見ながら理沙さんにアドバイスをしました。

池澤智「写真を撮られる時に『この顔はきれいに見える』という顔を鏡を見ずに感覚でつくれるでしょ?ウォーキングも同じで、正しく歩けているという感覚と、実際の正しい動きを一致させるために、撮りためた動画を観ながら感覚と現実を一致させる作業を大会当日まで続けること!」

莉緒さんも、トレーニング後半に行った池澤智によるカウンセリングで顔がパッと明るくなったのが印象的でした。

昭乃トレーナー「腸の状態や、精神的なプレッシャーの克服が課題だった莉緒さん。解決できるのかどうか不安に感じられていた際に池澤から、腸内環境をケアする5日間のプログラムで便秘も自律神経もケアできる!と、腸脳相関のメカニズムを理解したり、具体的な実践策を手にしてとても自信がついたようです。莉緒さんは声が小さいのが悩みだったのですが、池澤から『莉緒さんはポジティブな笑顔が似合っているから、多少声が小さくてもOK。持っているものは全部生かしていこう!』と声がけされたことでふっ切れた様子でした。

あらためて、カラダづくりにはストレスやホルモンバランスのケアがとても密接にかかわっていると思いました。女性はなおさらのこと。智瑛美トレーナーも言っていましたが、太陽礼拝や呼吸で自律神経を整えるスキルを身につけると、カラダづくりの底上げだけでなく、長い人生での強みになります!」

ジャパンファイナル当日

2023 ミス・ユニバース®・ジャパンでは、まず8月28日のプレリミナリーで29名の中からTOP10を選出。その後30日のジャパンファイナルでは、20秒のステイトメントスピーチ、水着審査、イブニングガウン審査を経てTOP5を選出。そこから更に多岐にわたる質問に対して30秒で自分の意見を発表する最終審査により、日本代表を決定します。

― ウォーキングの際のカラダの使い方はどうでしたか?

前川洋子トレーナー「当日は観客席にいる自分もドキドキでしたが、莉緒さん、理沙さん二人のウォーキングをみてドキドキ感がスッと収まりました。大会まで全力で自身を整えてきたセミファイナリスト31名皆さん共にウォーキングにおける下半身の安定感は全般的にすごくよかったです。中でも莉緒さん、理沙さんのお2人は、手前味噌になってしまうかもしれませんが・・・下半身の動きはもとより、骨盤を介して下半身と上半身がしっかり連動していて、トレーニング当初に懸念された上半身の力が抜ける瞬間が全くなく、頭からつま先までしっかりと軸ができたようなきれいな動きができていました。

― カラダのフォルムや表現力についても教えてください。

池澤智「莉緒さんは肩幅が広いのを気にしていたけれど、骨格はそのままに、鎖骨を際立たせたり、お尻と背中の筋肉のカットを出したことで、舞台では存在感を発揮していましたね。スピード・トレーニングで養った、カラダの中心からカラダを動かせるダイナミックさが彼女のポジティブで元気なイメージを上手く表現できていたと思います。」

前川洋子トレーナー「理沙さんは大会前のラストスパートで、より積極的に摂取したタンパク質が功を奏したのもあり、過去一番のきれいなカットがカラダに表れて、背中を強調したドレスや水着がすごく映えていました!」

そして莉緒さん、理沙さんともにTOP5に選出され…

前川洋子トレーナー「驚きと喜び、いままでの道のりでおもわず涙がでました。莉緒さん理沙さんの2人に限らず、グループでのトレーニングを担当したセミファイナリスト全員の成長と進化、舞台でのオーラに圧倒されました。人は本気で自分と向き合って努力するとここまで変わるものなのだと、パーソナル・トレーニングを生業にしていながら改めて認識し、初心にかえった瞬間でした。」

ボディメイクにたずさわるプライド

池澤智「パーソナル・トレーニングジムというとカラダの外側を整える場だと思われがちなのですが、実は、人の表現力の大半はマインド、つまり自律神経の締める割合が大きいのです。トレーニングと食生活の管理を通じて自分自身と向き合う過程で、自分が向き合っている壁を分析したり、突破する具体策に取り組むことでどのような変化があったか?『気づく』『整える』というスキルを手に入れて、セルフコントロール出来るようになると、カラダをつかって『何を表現するか』というステップに進むことができます。カラダはむしろ道具、正しく使えるよう根本を整えておけばいかなる表現も可能になるのです。

ミス・ユニバース・ジャパンだけにかかわらず、トータル・ワークアウトでパーソナル・トレーニングをうける会員様全てに、カラダとココロを総合的に捉えたライフスタイルを提案しています。」

これは、莉緒さん、理沙さんお2人のトレーニングをメインで担当した智瑛美トレーナー、昭乃トレーナーの感想も重なります。

智瑛美トレーナー「あらためて食事管理とトレーニングの密接な関係を実感しました。トレーニングはジムでしっかりとパーソナル・トレーナーが管理することが出来ますが、食事はトレーナーの目の届かないところで、ご自身でコントロールしてもらわないといけない場面が多いので、困難があった分すごく学ぶところが多かったようです。食事管理の知識を大会で結果を出すためだけではなく、自身のセルフコントロールや、どんなライフスタイルを確立したいかを定めるための自信につなげてもらえたことが嬉しかったです。

私もパーソナル・トレーナーとして、トレーニングはもとより、食事を中心とするライフスタイル全般の意識と知識をもっと高めていこうと、気持ちが引き締まりました。」

昭乃トレーナー「宮崎さんはミス・ユニバース ジャパン ファイナル公式パンフレットの表紙5名に選出されなかったことと、学業との両立のストレスでかなり元気のない時もありましたが、トレーニングで気持ちを切り替えたり、池澤のカウンセリングを経て、ある時から『自分は自分。私らしい笑顔を届けることが、自分がえがいている幼児教育にもつながる!』と、気持ちを切り替えられた瞬間がありました。パーソナル・トレーニングジムは舞台裏だと池澤は言うのですが、トータル・ワークアウトでトレ―ニングされる方々がそれぞれの人生の舞台で輝くために、私も自分が出来ることをもっと増やしていきたいです。持てるスキルや知識に加えて、池澤のように人にパワーを与える人間性をもっともっと磨いていくことが課題です。」

2023ミス・ユニバース日本代表は、この世で宮崎莉緒さんただ一人。ここから莉緒さんの世界に向けた新たなステージがスタートします。

11月にエルサルバドルで開催される第72回 ミス・ユニバースにむけ、ここからは池澤智が全てのトレーニングをメインで担当し、前川洋子トレーナーならびに智瑛美トレーナー、昭乃トレーナーが引き続きサポートしていきます。



2023 ミス・ユニバース・ジャパン セミファイナリストが挑むボディメイク<前編>は以下よりご覧ください。

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