WELLNESS

菌のチカラをダイレクトに摂り入れる！一歩先行く腸内細菌ケア「バイオジェニックス」

「なんとなく疲れやすい」「トレーニングや食事管理をしているのにカラダがかわりづらい」「肌の調子が整わない」——

こうした日常の悩み、腸から整えることで改善できることがあります。

60代になると、善玉菌の代名詞であるビフィズス菌は腸内細菌全体の1％以下に減少するという、ちょっと怖い研究結果も・・・

いまやライフスタイルのスタンダードとなっている腸ケア。
「整った腸内環境」とは、いったいどのような状態なのか？整えるためには何をすべきか？今一度ふりかえりつつ、医療現場での活用が注目をあつめる一歩先をいく腸ケア「バイオジェニックス」について紹介します。

「腸内に住み着く生きた菌」ではなく
「菌がもともと持っている働き」をダイレクトに活かす「バイオジェニックス」とは！？

腸内環境＝腸内細菌のバランスがカギ

腸の中には、約100兆個ともいわれる腸内細菌が住み着いていて、この細菌群を「腸内フローラ（腸内細菌叢）」と呼びます。腸内フローラは大きく分けて、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌（ひよりみきん）」の3種類で構成されています。

そのバランスは
善玉菌20％　：　悪玉菌10％　：　日和見菌70％　が理想とされています。

しかし、ストレスや不規則な食生活、抗生物質の服用、加齢などによって善玉菌が減ってしまうと、腸内環境は乱れ、便通の不調や肌荒れ、さらには免疫力の低下など、さまざまな不調の一因になることがあります。

脳のない生物はいても、腸のない生物は存在しない。それくらい腸は生命維持に必要不可欠な主要臓器。

そんな「腸」を整えることで期待できる効果は無限大ですが、主要な効果は以下の通り。

腸内細菌バランスを整えることで悪玉菌の増殖を抑えることが、心地よい毎日を過ごすための近道になるのです。

人生100年時代に必要不可欠な腸活の基本情報については、以下の記事も参考にしてみてください。

これまで腸内環境を整えるために一般的なのは、発酵食品やヨーグルト、サプリメントなどに含まれる「プロバイオティクス」を摂る方法。

プロバイオティクスとは、ビフィズス菌や乳酸菌など“生きた菌”のこと。
これらを腸に入れることで、腸内の善玉菌を補うことを目指します。

ただし、生きた菌は胃酸や胆汁でダメージを受けやすく、腸に届く前に死滅してしまうこともあると言われています。

さらに、腸内フローラに定着するかどうかは個人差が大きく、効果が実感しにくいと感じる方も少なくありません。

こうした中、いま注目を集めているのが「バイオジェニックス」という考え方。

バイオジェニックスとは、加熱殺菌した菌（死菌）や菌が作り出した代謝物（発酵代謝産物など）を活用して、腸内環境に働きかける方法。生きた菌ではなく、「菌そのものが持つ成分」をダイレクトに取り入れるアプローチです。

すでに不活化されているため、熱や胃酸の影響を受けずに腸内にとどき、腸内フローラを介して間接的に作用するのではなく、生体に直接作用するといった点で「プロバイオティクス」と大きく異なります。

例えば、菌体成分には、腸内の善玉菌のエサになったり、腸の免疫細胞に直接働きかけたりするようなものがあり、健康維持に効率的に役立つ可能性があると考えられています。

加熱や加工に強く、保存性が高いことも、品質の安定したサプリメントや食品への応用が進んでいる理由です。

	プロバイオティクス	バイオジェニックス
主な成分	生きた菌＊「十分量を摂取したときに宿主に有益な効果を与える生きた微生物」と定義	菌そのものが持つ成分や菌が産生した物質死菌・菌体成分・代謝物
腸への到達性	胃酸などの影響を受けやすい	胃酸の影響を受けにくく安定的
期待できる効果	腸内フローラのバランス改善	腸内の状態に関わらず免疫力を正しく調整する腸内フローラのバランス改善
即効性	多数の細菌が群生する腸内で善玉菌（乳酸菌）が生きて増殖することは難しく、効果が出づらい。時間がかかる。	直接体内に吸収される成分であるため、乳酸菌の量により効果が左右されることが少ない。
保存性・安定性	冷蔵や特殊加工が必要な場合も冷凍・加熱不可	加熱・長期保存にも対応可能冷凍加熱可。料理にも使用できる。