この春、六本木ヒルズ店のPERSONAL TRAINERS TEAM NETWORKのポスターに、新たなリーダーが加わったことに気づかれましたでしょうか?
小木曽 翔洋ひきいるTeam.OGISO誕生です。
時を同じくして新卒のトレーナーも入社し、パーソナル・トレーナー集団としての士気が更に高まっています。
2024年1月、私、下山と共にプロ野球選手のオフシーズン自主トレに初参加したのが、この小木曽トレーナー。アスリートのトレーニング帯同は、準備もプレッシャーも、現地でのトレーニングも正直かなりシビアです。その分学ぶこと、得るものが多大なのは言うまでもないこと。そんな貴重な経験を自分1人のものにせず、より多くのトレーナーの糧にして会員様の日々のトレーニングに生かすべく、トレーナー陣を集めて「プロ野球選手の自主トレ報告会」を開催しました。
著者プロフィール
HIDEAKI SHIMOYAMA/下山 英明
トータル・ワークアウト六本木ヒルズ店 店長/パーソナル・トレーナー
学生時代は野球に打ち込んでいたが、ある格闘技番組で、選手に駆け寄り喜びを分かち合うケビン山崎を目にしパーソナル・トレーナー になることを決意。その夢をかなえ、今年でパーソナル・トレーナー歴19年。目標通りアスリートのトレーニングを多数担当し、海外自主トレに帯同する際はアスリート以上に自身を追い込み、アスリートの可能性をパフォーマンスとして引き出すことに邁進している。
トータル・ワークアウトのチームの話
トータル・ワークアウトでは、一人一人のパーソナル・トレーナーがお客様を担当するだけでなく、チームで情報共有し誰でもトレーニングに入れるような体制をつくることでお客様のスケジュールに支障をきたすことなくトレーニングを進行することはもとより、トレーナーの得意分野をトレーニングに還元したり、多くのエビデンスを得てより効率的なトレーニングを提供できる環境づくりをしています。
新卒で入社したトレーナーは2か月間の座学と実習をみっちり受け、6月からはアシスタントをしながら会員様の前にデビューしますが、決してデビューして終わりではなく、そこから3450種のトレーニングを極めるために各ステージごとの研修と試験を通じて、常に進化できる、進化を求められる環境があります。
こんな風に定期的に勉強会をしたり、日常的にチーム内・チーム間で情報シェアをすることで自分一人では体験しきれない多くの知見とエビデンスを自分のものにできる環境が整っているのは恵まれたことだと思っています。トータル・ワークアウトならではのこの環境を生かして、カラダをかえるプロ集団としての力をより強めていこう!ということで、小木曽トレーナーに今回の「自主トレ帯同報告会」の開催を一任しました。
アスリートのトレーニングに携わる者
トータル・ワークアウトに入社するトレーナーは「アスリートのトレーニングに携わりたい!」という志の者が多く、この日も多くのトレーナーが報告会に参加しました。そんな中、新人のトレーナーから良くある質問の1つが飛び出しました。
「どうやったらアスリートのトレーニングを担当できますか?」
それに対して小木曽トレーナーは「アスリートのトレーニングや、選手帯同のためだけに頑張ったことは1つもない」と言い切りました。
小木曽トレーナーがこの2年ほど、自身の責務として注力してきたのは、会員様はご存知の「TOTAL FOODS SYSTEM」
我々パーソナル・トレーナーが個々の目的と状況に応じた栄養素を組み合わせたメニューを提供する、食事管理システムです。トータル・ワークアウトの3本柱である、トレーニング・フード・ボディケアの中のフードを管理する業務は、一見アスリートのトレーニングからは遠いように思われる業務ですが、コンテンツは何であれ
「やってください」「買ってください」という押し付けではなく、そのコンテンツがクライアント自身に必要だということに納得して受け取っていただく、やる気を起こさせる、そんな声がけや行動が信頼されるトレーナーとしての人間性なのではないか?と小木曽トレーナーは言います。
小木曽トレーナー「様々な目的や状況のお客様の担当をさせていただき、毎回毎回しっかりと工夫をしたり、当たり前のことに疑問を抱いてより良くしていこうと工夫することが大切。そんな積み重ねをしていく上で、元極真空手世界王者 上田幹雄選手のトレーニングを任される機会を得ました。トレーニングや食のアプローチのバリエーションを増やすことで、パーソナル・トレーナーとしての引き出しを増やす努力はおしまないし、アスリートのトレーニングをやりたいというビジョンはありましたが『これができればアスリートのトレーニングに携われる』という決め事はないと思います。」
深層心理までのコミュニケーション
私も長年、プロ野球選手の自主トレに帯同していますが、シーズンオフは休みではなく、シーズンオフにどこまで自身のフィジカルを高めることができるか、という取り組みは年々重視されていると感じます。
「カラダが資本」であることは万人に共通ですが、アスリート達はこの言葉のとおり、カラダが整っていなければシーズン開幕のスタートラインに立つことができませんし、シーズン中のパフォーマンスによって翌年の評価がダイレクトに目に見えるシビアな世界で戦っています。そんな選手たちの本気に、私たちも本気で向き合った、いわば深層心理までのコミュニケーションをとることは、トレーニングの技術以上に重要なことだととらえています。
小木曽トレーナー「現地では選手達が皆、下山トレーナーに様々な質問をしに来る様子を目の当たりにしました。下山トレーナーは長年よく知る仲の良い選手も多いですが、和気あいあいとした良い雰囲気がありながらも、絶妙な距離感を保っていて、時には言いづらいことや、厳しいことを伝えなくてはならない場面もあります。だからこそ、伝えるべきことをしっかり言える立場であるべき、自分がどういった存在でここにいるのか、いるべきか、という事を改めて考えさせられました。」
ちなみに、今回の自主トレの一番の目的は「1年間戦い抜く力のあるカラダの土台をつくること。」
野球のスキルアップよりも、基礎体力に加えて筋力や瞬発力を高めることにフォーカスしました。
小木曽トレーナー「アスリートのフィジカルの強さは目の当たりにすると改めて超絶で、私が担当する格闘技の上田幹雄選手の蹴りを見ると『殺される!』というくらい早くて強い(笑) プロ野球の選手に関しては、技術はもう皆さん頂点に達してらっしゃると思いますが、カラダの基礎はまだまだ進化させることが出来ます。強度の差はあれど、基礎を整えればパフォーマンスが上がる、というのは、アスリートも、一般の会員様も共通です。」
報告会に参加したトレーナーから質問
「選手でも苦手とするカラダの使い方はあるのでしょうか?」
小木曽トレーナー「半数以上の選手はカラダの柔軟性が低かったです。柔軟性を重視していなかったり、逆に柔らかすぎると軸がぶれてしまうことを懸念される方もいます。なので、そういった経験や不安を加味して、パフォーマンスアップ・ストレッチという直接のアプローチ以外に、スクワットなどウエイト・トレーニングの中でより深く股関節周りを使えるように刺激する、といったアプローチもプラスしました。」
「今回の帯同で感動したことはありますか?」
小木曽トレーナー「宮崎での自主トレ後にトータル・ワークアウト六本木ヒルズ店にも来てくださった選手がいたことと、あらためてプロテインの重要性を認識していただき、トータル・ワークアウトのWHEY FLEX PROTEIN PREMIUMをシーズンに入ってからも継続して飲んでいただけている事です。今さら言っても…と思わずに、理論的に理解したい方にはしっかり理由を説明し直し、細かいことは気にしない方には必要なタイミングでサッとプロテインを出し、とにかくまず飲んでもらう。体感してもらうことで習慣化できる、習慣化して効果を実感してもらう、といったように、その人その人に寄り添ったアプローチが成果につながったことが嬉しかったですね。」
全ての人は強度の低いアスリート
「アスリートのトレーニング」と聞くと、「自分には関係ない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、トータル・ワークアウトではすべての方を「強度の低いアスリート」と位置づけています。ある方はビジネスの場でアスリートさながらに戦い、ある人は日常生活で社会貢献、子育てに邁進する、運動を楽しむ・・・などなど、カラダをつかって何かを生み出している以上アスリートなんだと、われわれは認識しています。
スポーツの世界で戦うアスリートが必要とするパフォーマンスアップは、日常生活で日々心地よく動けたり、今までできなかったことが出来るようになるなど、全ての方のライフスタイルのパフォーマンスアップにつながるのです。
小木曽トレーナー「自主トレ中のウエイト・トレーニングには、拳上速度の計測を取り入れました(VBT:Verocity Based Training。拳上速度を基準とするトレーニング)。VBTは筋肥大の効率化にも適していますが、今回は瞬発力を高めるためのトレーニングとして取り入れました。スピード・トレーニングの位置づけです。これがすごく効果的で、右肩上がりの数値向上が見られ、成果もモチベーションもすごく上がった。この経験から、今まで以上に、一般の会員様にもこのVBTを取り入れることで、トレーニング上級者にも新しい刺激になったり、逆にウエイト・トレーニングにあまりなじみのない方にも、納得して取り組んでいただくきっかけになりました。」
OGIのネクストステージ
自分の引き出しがひろがって、日々のクライアントのトレーニングに生かせることが増えたと感じつつも、小木曽トレーナーには反省点もあるようです。
小木曽トレーナー「自主トレ中に脚を負傷したことは痛恨の極みでした・・・アスリートの本気に向き合う気持ちだけでなく、カラダづくりも思っている以上にもっとやっておくべきだったと。あとは、すごく学びが多く意義があったとも思うのですが、一生懸命やった結果の学びや気づきといった『結果論』だけでなく、自主トレが終わった段階で『こういう自分になっていたい。なっているべき。』という明確なビジョンを持って挑んでいたらもっと結果は違っていたのかな、というのは、池澤さんや下山トレーナーと話していて気づかされた反省点です。」
アスリートのトレーニングに携わりたいという志を持つ者がその夢を実現した。
でもそれはスタートラインに立ったことに過ぎず、ゴールではないと、小木曽トレーナーが一番よくわかっています。
小木曽トレーナー「毎年、毎シーズン、シーズン幕開けのスタートラインに自分史上最高の自分で立とうというプロ野球選手たちの意気込みを間近で見せてもらえたことは、わたしのパーソナル・トレーナー人生としてもすごく大きな意義がありました。今までも本気で向き合っていると自負していましたが、本気の密度が更に高まった!そんな感覚です。」
私、下山も何年自主トレの帯同をしていても、慣れに甘んじず、本気の密度は常に進化させていきたいと、気を引き締めました。小木曽のこの心強い言葉に、これからのチームの力が楽しみになってきました!
手前味噌になるかもしれませんが、トータル・ワークアウトで培った人間力、アスリートトレーニングを通じて体感した本気があれば、パーソナル・トレーナーとしてはもとより、どんな環境でも生きていく能力になる、活気あるカラダで社会を盛り上げる土台になる、と思います。
今回の報告会に参加したトレーナー達にも、こんなことを感じてもらえていたら嬉しいです。
プロ野球の2024シーズンも開幕し選手たちの迫力あるプレーが繰り広げられています。選手達の活躍をしっかり追いつつ、すでに頭の中では、来年の自主トレへのアクションがスタートしています。
小木曽 翔洋 /KAKEHIRO OGISO
TOTAL Workout 六本木ヒルズ店 パーソナル・トレーナー チームリーダー
パーソナル・トレーナー歴7年(2024年現在)
高校まで野球一色の日々を過ごし、大学では心機一転トレーナーとして活動。競技者のパフォーマンスを引き上げることに喜びを感じた経験が現在につながっている。パーソナル・トレーナー集団のチーム力を最大化するコミュニケーション能力と探求心への評価が高く、2023年アスリートのトレーニングに抜擢。アスリートトレーニングはもとより、日々の気づきや経験をクライアントの人生のパフォーマンスアップに繋げるため邁進中。
トータル・ワークアウト六本木ヒルズ店>>https://totalworkout.jp/roppongi/
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