ダイエットのための食事制限で「一日一食」の食生活をする人がいるが、はたして本当に痩せるのでしょうか?その食事制限がベスト!?ダイエット以外にも効果があるの?!
ダイエットに理想の食事回数についてお伝えします。
1日1食ダイエットをする人が多い理由

1日1食ダイエットで見込める効果をご説明します。
プロの視点から良い、悪い、おすすめか否かという判断はまずはおいて置いて、考えられる効果やメリットをリストアップします。
【メリット?】思い立ったらすぐにはじめられる
準備不要で、思い立ったらすぐに始められます。継続はむずかしいかもしれません。
【メリット?】1日の摂取カロリーを減らしやすい
1日3食食べていたものを1食にするので、1日の合計のカロリーは減らしやすいのは確かですが、食事の内容や量にもよります。
1日1食だからと何も気にせずドカ食いすれば別です。
【メリット?】時間とお金を節約できる
買い物や料理、食事に消費する時間やお金を減らすことができます。その分を別のことに使えるという利点もあります。
【メリット?】体重が減る
1日3回脂っこいものやジャンクフードを食べている人であれば、その量を1/3以下にすれば減量できる可能性大です。ただし、体重だけでなく、筋肉量が減ってしまうと引き締まった見た目にはならず、満足感は得られないでしょう。
【メリット?】肌がきれいになる
脂肪分やグルテン、添加物を摂りすぎている人の場合、1日1食栄養バランスのよい食事で腸を休ませることで肌の状態が良くなる可能性があります。1日3食バランスよく食べている人の場合は当てはまらないこともあるかもしれません。
【メリット?】顔がスッキリ カラダが軽くなる
食べすぎ、とくに塩分を摂りすぎている人は、食事回数を減らすことで塩分摂取量が減り、むくみが軽減する可能性があります。
顔がスッキリしたり、指輪のサイズがダウンする人がいます。
【メリット?】集中力があがる?
昼食をお腹いっぱい食べると、食後に眠たくなる人はいませんか?朝1食食べ、満腹にならない生活は頭がクリアになって集中力がアップする場合もあります。
【メリット?】胃腸が休まる
1日中絶え間なく働くと胃腸もつかれます。1日1食にすることで胃腸を休ませる効果が見込めます。
【メリット?】睡眠の質がよくなる
腸への負担が軽減し、腸の状態がよくなると睡眠ホルモンの材料となるセロトニンが分泌され、睡眠の質が良くなることが多々あります。
【メリット?】長寿遺伝子を活性化する
マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授の研究で紹介されたサーチュイン遺伝子、別名長寿遺伝子の発見は世界を驚かせました。そして、このサーチュイン遺伝子を活性化させるためには「空腹」が効果的であると言われ、1日1食ダイエットが着目されたことは確かです。
しかし、サーチュイン遺伝子を活性化させるための空腹は「一定時間」であれば効果があり、必ずしも1日1食まで制限する必要はないのです。
1日1食ダイエットは危険?

結論から言って、1日1食ダイエットにはリスクが多いのです。それをご説明します。
1日1食ダイエットが健康に及ぼす危険性についてお話します。
【リスク】筋肉も基礎代謝も減る
筋肉も基礎代謝も減ります。”1日1食ではタンパク質の摂取量が減ります。すると筋肉が減る(増えない)。筋肉の少ないカラダは代謝が悪い!つまり痩せない!!!!
1回に摂取できるタンパク質量には限りがあるので、1日1食でカラダに必要なタンパク質をまとめ摂りはできません。
たとえ食事制限をしながら筋トレなどの運動に励んだとしても、必要なタンパク質量が少ないと効果があらわれづらいのです。
【リスク】リバウンドしやすくなる
空腹時間が長いと、生きていく上で必要なエネルギーを、筋肉を分解してつくりだしてしまいます。大切な筋肉が減ることはデメリットでしかありません。
【筋肉の少ないカラダ=基礎代謝が低い→太りやすいカラダ】
の悪循環に陥り、やせにくい体質に。
ダイエッをしては、リバウンドを繰り返す人はこのループに陥っている場合が多いです。
【リスク】栄養が不足になる・栄養バランスが悪くなる
1日1食では、タンパク質以外でもカラダに必要な栄養素が十分に取れません。
ビタミンミネラル不足は、代謝をダウンさせる以外にも、ホルモン分泌などにも影響を及ぼします。
人間のカラダの中では作り出せないビタミンCなどは、1度に大量に摂取しても吸収されない為、こまめに摂取する必要があり1日1食だとカバーできない可能性が大きいのです。

【リスク】省エネなカラダになる
1日1食だと、カラダは危機感を覚え栄養を温存しようとすることで、少ないカロリーでやりくりする省エネモードに入ります。
つまり脂肪を溜め込みやすいカラダになり活動的でなくなり、よけいなパワーを使わない省エネモードという悪循環に陥ります。そこに1日三食ガッツリ食べの食生活にもどすとより体脂肪が増え危険性があります。
仕事のあとも好きなことを楽しむ!
休日にスポーツを楽しむ!
といった、アクティブさが生まれません。チャレンジできないカラダになってしまうかもしれません。生活の質も省エネモードになったら困りませんか?
【リスク】引き締まるのではなく、やつれる
栄養不足で体重が減ったとしても、筋肉がへったり、水分不足で乾いた印象になると、美しく痩せた、引き締まった、というよりはやつれた印象になりかねません。なりたい自分の姿とはかけ離れてしまうリスクがあります。
【リスク】空腹がつらい
食べることが好きな人にとってはかなり空腹がつらい可能性もあります。
空腹を我慢するストレスで継続できなかったり、反動でどか食いをしてしまうリスクがあり危険度大です。
【リスク】便秘になりやすい
必要な栄養素や食物繊維が欠乏しやすく、食事をしない分水分摂取が少なくなりがちです。体内の水分量が減ると、便秘になる可能性があります。さらにひどくなると痔になる可能性も・・・・・

1日1食ダイエットを避けるべき人
・成長期の子ども、青少年
・妊婦
・基礎疾患のある人
・食べることがストレス解消になっている人
・会食が多い人
成長期の子ども、青少年や、妊婦は特にエネルギーを必要とするため1日1食は向きません。
糖尿病などの基礎疾患がある人も、血糖値コントロールが必要なので1日1食は危険な場合があります。医師の指示に従いましょう。
食べないことがストレスになると、カラダ以外の不調がでたり、ダイエットとリバウンドを繰り返す、ひどくなると摂食障害につながりかねないので注意が必要です。
1日1食なら何を食べても良いのか?

1日1食ダイエットの中でも、1日1食ならば何を食べてもOK!というやり方には危険です。
一気にカロリー、脂肪、糖質を多量にカラダに流し込むとカラダは悲鳴をあげてしまいます。生活習慣病や、将来の認知能力にも悪影響が出かねません。
1日1食では、ドカ食いのリスクがあります。
血糖値が急上昇
一気に血糖値が上がると、インスリン過剰によるカラダへの負担がふえ、糖尿病など生活習慣病、認知症などを発症するリスクがあがります。
痩せるだけでなく、健康なカラダのためには血糖値コントロールが重要です。1日1食ドカ食いでは血糖値の乱高下がおき様々な弊害がでてしまいます。
血中脂肪も上昇
血液中に大量の脂が流れる、堆積するとカラダに負担がかかることは明白です。→生活習慣病、血管や内臓への負担増えます。
胃が大きくなる
1日1食で満腹になるドカ食いをすると胃が大きくなり、その後の空腹を我慢するのが苦痛になります。
1日1食ドカ食いだと、今現在(直近)だけでなく、数年後10年後20年後のカラダの弊害に繋がる可能性大。
1日1食自体リスクがありますが、ドカ食い・なにを食べてもOKだとさらにそのリスクは上がり、そもそも痩せられる可能性低いのです。万が一痩せられたとしても、健康的な痩せ方とは言えません。
1日1食がダイエット以外でもたらす効果

1日1食の食生活はダイエット以外で効果が見込める場合があります。
間欠的ファスティングという言葉は聞いたことがあるでしょうか?
12時間、16時間と言った一定の時間、胃に食べ物を入れないことでカラダに得られるメリットがある、という食事療法です。
1日のうちに 連続した16時間の絶食タイムを設けるダイエット法 は 8時間の間に食事を済ませるため、 エネルギーの摂りすぎ 食事のダラダラ食べなど、 太る原因になる食べ方を自然と避けられる ようになります。 また、16時間ダイエットにはほかの方法では得られない大きなメリットがあるようです。 その秘密は「オートファジー」にありました。 オートファジーで細胞を活性化できる 16時間なにも食べないことで、体は軽い飢餓状態に入ります。 このとき働くのが オートファジー(細胞の自食) 。 オートファジーが起こると不要な細胞やたんぱく質は分解され、アミノ酸として再利用されます。
【ダイエット以外の効果】胃腸の負担を軽減する
夜6時に夕飯を食べ、翌日10時まで 睡眠時間を含む16時間食事をしないと消化のためのエネルギーを削減できる。胃腸が休息できます。
【ダイエット以外の効果】成長ホルモンの分泌を整える
過食、満腹状態は成長ホルモンの分泌を抑制します。
成長ホルモンが低下すると骨や筋肉量が増えづらく、筋肉量が少なくなります。脂肪増えやすいカラダになりやすいので注意が必要です。
筋肉の成長を促す成長ホルモンの分泌が目的でファスティングをするボディビルダーがいるのもうなづけます。
【ダイエット以外の効果】むくみがとれる 肌がきれいになる
体に蓄積した毒素の排出をうながし むくみがとれる、肌がきれいになる などの効果を感じる人が多いのも確かです。
肌の表面だけでなく、腸の中も同じようにバランスが整いやすくなります。
【ダイエット以外の効果】慢性的な炎症を改善
カロリーのとりすぎ、運動不足、喫煙、アルコールなどによ内臓脂肪が蓄えられると、たまった脂肪から炎症を引き起こす物質が分泌され、内臓や血管に炎症反応がでやすくなり繰り返すうちに慢性化してしまうリスクが高いことはご存知ですか?
間欠的ファスティングを定期的に取り入れることで、炎症の軽減が期待されています。
【ダイエット以外の効果】脳のデトックスにもつながる!?
腸と脳には密接な関係性があるため、ファスティングで腸がデトックスされると、脳にも良い影響があると言われています。
ケトジェニックダイエットのメカニズム同様、ファスティングでカラダに蓄えられた糖質を使い切ると脂質がエネルギーとして稼働します。この時にぶどう糖の代わりに使われるケトン体が神経伝達物質を増やす助けをすると言われているからです。
神経伝達物質の増加で集中力が高まったり、瞑想に近い脳の平穏を得ることが出来ると考えられます。
ファスティングは辛い、と思われがちですが、実際に体験した人の中にはランナーズハイならぬファスティングハイ状態で、気持ちよさややる気に満ち溢れる人も多いとか。
間接的にダイエットを底上げ
1日1食の生活で腸が休まると、睡眠の質が良くなる、認知機能のキープに効果があるなどの研究結果もあります。ダイエットのためではなく「カラダの機能を整える」ために1日1食に近いファスティングにはメリットがあります。
ただし、単に食べない だけでなく、実施時間や期間により、スープやプロテインドリンク、酵素ドリンクを摂り入れるなどの工夫、高度な知識が必要なので、専用の施設や、サービスのもと行うことを推奨します。
腸の状態が整うとダイエットのための正しい食事を効率よく吸収できるようなるので、正しくファスティングすることで、間接的に健康的なダイエットつながる可能性は少なくありません。
1日1食、3食、6食 結局どれがベストなの!?ダイエットを成功させる食べ方のコツ

1日5~6食で血糖値コントロールがベスト!
血糖値を安定させる食事の間隔は3時間です。仮に1日24時間のうち8時間寝るとすると、起きている時間は16時間になります。その16時間を3時間で割るとおよそ5回です。(起きている時間が長い人は1日6回に分割。)
例えば、
食事1 7:30
食事2 10:30
食事3 13:30
食事4 16:30
食事5 19:30
1日の食事を5-6回に分けるからといって、毎回お腹いっぱいの食事はいけません。1日に摂取すべき食事を5-6回に分割しましょう。「満腹にならない量」「空腹にならない量」が基本です。

1日1日3食プラス良質な間食、でOK
仕事や勉強などがあり外出していると1日に5回6回と食事を摂るなんて無理・・・と思われがちですが、上記でいうところの食事2と4は プロテインドリンクや、プロテインバー、ササミスモークと言った手軽な軽食で良いのです。そう考えるとハードル下がりませんか?
どうしても3食しか取れない、という人は、血糖値コントロールを意識し低GI食品・食物繊維多め・腹10分目にしないという工夫は必須です。
朝どうしても食欲がわかず、昼夜の2食になってしまう・・・という人は、朝プロテインドリンクを飲むなどの工夫で血糖値をコントロールしましょう!
PFCだけでなく5大栄養素をバランスよく
筋トレやダイエットというと3大栄養素であるPFCバランスが注目されますが、筋トレやダイエットを底上げするためには5大栄養素を意識した食事メニューを組むべきです。
PFCバランスとは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
PFCとは、三大栄養素の英語の頭文字をとったものです。
「Protein」たんぱく質
「Fat」脂質
「Carbohydrate」炭水化物
この3つの栄養素を別名「エネルギー産生栄養素」ともよばれており、人間が社会活動をしていくうえでなくてはならない重要な栄養素と言えます。
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カラダの「代謝」を行うエネルギー工場に3大栄養素を送るためには、ビタミンB群や、L-カルニチン、αリポ酸といったビタミンやミネラルの助けが必要不可欠です。
血糖値の急上昇を防ぐためには
・低GI食品
・水溶性食物繊維
を摂ることもこころがけましょう。
また、食べる順序も、いきなり炭水化物や油物を食べるのではなく、食物繊維や野菜から食べ始め→タンパク質→炭水化物という順序を意識することも大切です。
足りない栄養素はサプリメントを有効活用
栄養素は食事から摂るのがベストだが現実的に、食事だけからの摂取はむずかしい、必要な栄養素を摂ろうとするとカロリーオーバーになってしまう、事が多いです。
不足しがちな栄養素や、摂りづらい栄養素はサプリを活用しましょう。
代謝をうながす栄養素もサプリで補うと効率的です。
例えば、糖質の代謝を活性化してくれることで、脂肪燃焼を促進する働きもあると考えられているαリポ酸は、目安の1日100mgを摂取する場合、ほうれん草だと約300kg摂取しなければならず、かなり厳しいと思いませんか?
やはり運動もとりいれたい

ダイエットを成功させるためには「食事9割」と言われるほど食事が大切です。
とはいえ、やはり1割の運動の効果も重要!
そして、ダイエット方法としては有酸素運動が定着していますが、代謝の良いカラダをつくる効率は筋トレが優位!部分痩せを目指して、ピンポイントの小さな筋肉を鍛えるのではなく大きな筋肉(太もも、お尻、背中、胸など)を鍛えて代謝をUPさせると食事の効果も加速します。
筋トレは痩せるためだけでなく
・代謝がよくなる
・見た目がよくなる
・姿勢がよくなる
・活動的になる
・スポーツのパフォーマンスアップ
・免疫力を底上げする
・血流がよくなる
・エイジングケア
・認知症対策
・骨盤底筋も鍛えられる
・生活の質があがる
といった多大なメリットがあります。
ダイエット効果を底上げする筋トレやストレッチの詳しいやり方や筋肉がダイエット以外にももたらす多大なメリットについては以下の記事も参考にしてみて下さい。
習慣化する
緩急つけつつも長い目で続ける 習慣化することが大切なのです。
▼しっかりカラダを変える時期:
高タンパク質・低脂肪・低糖質の食事
糖質は厳しくカットするため、ご飯やパン、パスタは食べない方が良いでしょう。
1週間以上、最長継続期間は3週間
それ以上続けてもカラダが順応して効果が出づらいので、一旦メンテナンス食に緩和しましょう。
もっと引き締めたい人は しっかり時期→メンテナンス時期→しっかり時期 と繰り返すと効果的です。
▼現状維持、メンテナンス時期:
高タンパク質・低脂肪・低糖質の食事は継続しつつ、低糖質のハードルを下げましょう。
玄米や全粒粉のパン、パスタなど、低GIの炭水化物をプラスします
良質のオイルをプラスする など、制限を緩和した分「質の良い物」を取り入れましょう。
いずれの場合も1日5~6食に分割する ことは共通です。
・胃を大きくしない
・血糖値をコントロールする
ことが目的です。
まとめ 結果的に1日1食はダイエットには向いていない

一日一食ダイエットは気軽に始められますが、悪影響のほうが多いのではないかと警告します。
一日一食の間欠的ファスティングはダイエット以外のメリットはあるものの、正しいやり方をしないとデメリットのほうが多くなりがちです。
ダイエットに必要なのは「血糖値コントロール」を考慮した食事回数と量です。1日の食事を5-6回に分けるからといって、毎回お腹いっぱいの食事には注意してください。1日に摂取すべき食事を5-6回に分割しましょう。「満腹にならない量」「空腹にならない量」を食べることが大事です。
「胃を大きくしない」「血糖値をコントロールする」ことを意識して食べることが何より大切です。
そして運動でダイエットの成功を後押しすると尚いいでしょう。
正しい知識がないと辛いダイエットをしてもリバウンドしてしまうことが多々あります。
ダイエットとは「正しい食事法」を意味するのですから!!!

理想のカラダになるための正しい食事法を知って、外側だけでなく内側からもキレイになってください!
椿原順子
52歳にして、インスタフォローワー1万人の人気インフルエンサー。モデル、美容家、コスメPR、オーガニックコスメライターもこなす。特にオーガニックコスメに精通しており、その人の肌質にあわせたコスメを選ぶパーソナルカウンセリングも行っている。
