2001年、トータル・ワークアウト日本一号店が東京・三田に誕生しました。
まだ「トレーニング=ストイックなアスリートのもの」という固定観念が色濃く残り、パーソナル・トレーニングという文化そのものが一般には浸透していなかった時代。
そんな黎明期から25年にわたりトータル・ワークアウトへ通い続けているのが、ウェブサイト「ほぼ日」の編集者・武井義明氏です。
学生時代は運動とは無縁。自らを「超・文化系」と語る武井氏が、なぜ四半世紀もの間トレーニングを続けてきたのでしょうか。
その理由は、筋肉をつけるためでも、スポーツで勝つためでもなく
仕事で最高のパフォーマンスを発揮し、趣味を思い切り楽しみ、人生そのものを長く豊かに味わうため。
トータル・ワークアウト代表・池澤智が、武井氏の25年の歩みを通じたカラダへの向き合い方について、Urban Safariにて対談。誌面に掲載しきれなかったエピソードを、WEBメディアで紹介します。
「超・文化系」がジムへ向かった理由

武井氏がトレーニングを始めたきっかけ
それは、クリエイティブな仕事を長く続けるための危機感でした。
池澤智「武井さんは、今年で25周年になるトータル・ワークアウトの歴史とともにトレーニングを継続している、レジェンドという貴重な存在です」
武井義明氏(以下、武井氏)「学生時代は運動とは無縁だった自分が25年もジム通いをするなんて、想像もしていませんでした」
池澤智「通い始められたきっかけは、ボスの糸井さんの存在もあったと思いますが、個人的に目的や意気込みがあったのでしょうか?」
武井氏「30代の頃ですね。編集者として毎日座りっぱなし。コンビニご飯ばかりで、腰も膝も痛い。未来に見えるのは生活習慣病。糖尿病・・・足切断・・・みたいな。40代で死ぬんじゃないか、本気でそう思いました」
池澤智「生き方を変える必要性を感じられた?」
武井氏「そうですね。運動したかったわけじゃないんです。普通に仕事を続けて、趣味も楽しめるカラダでいたかったんです。」
根性論ではなく理論
ステレオタイプな体育会系特有の「集団主義」や「根性論」、「上下関係」への苦手意識があったという武井氏がトレーニングを続けられた理由は2つ。
根性ではない「理論」と
クライアントを見極めるトレーナーの「人間性」
武井氏「ケビンさんが、腰痛改善に対するアプローチを解剖学をもとに説明してくれて、理論があって実践がある。これならついていけると納得してスタートできました」
池澤智「当時はまだコンディショニングという考え方も浸透していませんでしたからね」
武井氏「トレーニングは仕組みを理解すれば理解するほど面白い。知的な遊びなんですよ」
池澤智「今はパーソナル・トレーナーの高崎がメインでトレーニングを担当させていただいていますね」
武井氏「高崎トレーナーは、僕自身も見過ごすような疲労や寝不足を、動作1つで見抜きます。そんな時は負荷を下げつつ回数を維持し、最後には必ず『今日もできましたね』という達成感で終わらせてくれる。このメンタルマネジメントがあるから、次もまた来ようと思えるんです」
池澤智「激励されるほど頑張れる人もいれば、そっと背中を押すことで上手くいく人もいる。パーソナル・トレーナーはトレーニングの知識や技術と同じくらい、クライアントに寄り添う人間性が重要なんです」

武井氏「相手をみる力がすごいな、と思います。おかげで体育会系コンプレックスがなくなりました(笑)。高崎トレーナーは僕の会食の予定まで把握し、それを見越してトレーニングを調整してくれる。そんな、パーソナル・トレーナー達との積み重ねが25年という年月を実現してくれました」
パーソナル・トレーナーの高崎大については、以下の記事もご覧ください。

人生を味わい尽くすために
武井氏がトレーニングで手に入れたのは、筋肉だけではありません。
人生を楽しみ続けられるカラダでした。
池澤智「得意なトレーニングがスティッフデッドリフトというのは、自称文化系の武井さんには意外です」
武井氏「トレーニングを始めた頃は、デッドリフトやウォーキングランジはツラくて嫌いでした。でも池澤さんから『お尻は大事だから』と大きな筋肉の重要性を説かれ、納得して続けているうちに『あれ?むしろ得意かも?』という域に」
池澤智「努力の成果ですね。」
武井氏「あと、苦手意識のあった球技も、カラダの使い方を理解した上でやってみると、むしろ『意外とできる自分』を発見するといった楽しみも」
池澤智「人生を楽しむための選択肢が増えていきますね」
武井氏「そうなんです。仕事も趣味も、全部楽しめるようになった。それが一番大きいですね。一時期は3週間のストイックなレベルで食事制限をして20kg減量した時期もありますが、もともと食べることが大好き。料理も好きなので、我慢ばかりではなく、トレーニングと実体験を通じて得た正しい食べ方の知識を基に、調整をできるようになりました」

池澤智が監修した「亜希ちゃん印 無水でつくった満足カレー」のパッケージ写真は武井さん撮影

人生の選択肢は、カラダが広げてくれる
武井氏は現在60歳を迎えましたが、その表情に老いへの不安はありません。
トータル・ワークアウトには、つい先日90歳を迎えたばかりの「シャキッとした格好いい先輩」が実在し、豊かな人生のロールモデルになっているからです。
武井氏「ここに来ると90歳でも本当に格好いい先輩がいるんです。その姿を見ると、歳を重ねることが楽しみになるんです」
池澤智「トータル・ワークアウトには、創業当時から掲げてきた『人生を楽しもう』という考え方があります。トレーニングは、人生を最後まで楽しむための手段なんですよね。トータル・ワークアウトのシグネーチャーメニューである3週間プログラムも、辛いけれど人生のうちのたった3週間に過ぎない。そこを頑張れば、人生をより豊かにしたいという価値観や、カラダとココロのスイッチが刺激されるんです」
武井氏「25年前は『このままじゃ40代でダメになるかもしれない』と思っていました。でも今は違います。90歳になっても人生を楽しめるかもしれない。そう思えるカラダを手に入れられたことが、25年間続けてきた一番の財産ですね」
仕事で成果を出すことも
趣味に夢中になることも
年齢を理由にあきらめないことも
その土台となるのはカラダ。
カラダを整えることは、人生を制限するためではなく、人生の選択肢を増やすこと。そして、その積み重ねに必要なのは根性だけでなく、論理的にカラダと向き合う姿勢。武井義明氏の25年間は、そのことを何より雄弁に物語っていました。

Urban Safari対談からのエピソードや、3週間プログラムについては以下の記事もご覧ください。