下半身を鍛えるトレーニングとして最初に頭に浮かぶのが「スクワット」。
「キング・オブ・筋トレ」として知られているトレーニングです。
スクワットは体力維持や安定感のある下半身といった土台を鍛えるだけでなく気になるお腹まわりをすっきりさせるなど、ダイエットにも効果があります。
スクワットの効果やスクワットトレーニングのバリエーションと正しいやり方、そしてスクワットの効果を底上げする方法についてパーソナル・トレーナーが紹介します。
鍛えたい人痩せたい人だけではなく、生活の質を上げたい人もぜひ参考にしてみてください。
スクワットで効果的に鍛えられる筋肉
スクワットで鍛えることができるのは主に下半身の筋肉です。
種目によって強化される部位に差がありますが、基本的には以下の4つになります。
- 大殿筋
- 大腿四頭筋
- ハムストリングス
- 脊柱起立筋
大臀筋
お尻の中で一番大きな筋肉です。主に、股関節を伸ばす、股関節の外側を開く、股関節を内側に閉じるといった働きがあります。直立姿勢の保持や歩行に重要な役割を果たしています。
大腿四頭筋
ひとつの筋肉ではなく、「大殿直筋」「外側広筋」「内側広筋」「中間広筋」という4つの筋肉の総称。膝関節を曲げる、膝を伸ばすといった役割があり、日常生活では歩く・走る・ジャンプをする・前にかがむ・しゃがみこむといった動きに使われます
ハムストリングス
大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の3つの筋肉からできています。膝を曲げる、股関節を動かし脚を後ろに持ち上げる際に力を発揮します。大腿四頭筋と逆の動きをし、筋力が弱くなりがちな筋肉です。
脊柱起立筋
腸肋筋、再長筋、棘筋の3つの筋肉の総称。背中で最も大きく長い筋肉です。主な働きは姿勢を維持させること。基本寝ているとき以外は働いていることになります。
スクワットは下半身の大きな筋肉を刺激するトレーニングですが、上半身の姿勢を意識して行うため、姿勢を支える脊柱起立筋も鍛えることができます。
スクワットのメリット
スクワットをするとカラダにどんな効果が得られるのでしょうか。
効果が明確になると、なりたい自分の目標にむけてチャレンジしたくなったり、続けることのモチベーションになるはず。
ここでは、期待できる効果をご解説します。
❶ダイエット効果大
カラダの中で大きな筋肉である大腿四頭筋や大殿筋を鍛えると筋肉量が増えて、基礎代謝が上がり、脂肪燃焼にもつながります。うれしいダイエット効果が期待できます。
ダイエットの為に有酸素運動に取り組むひとが多いですが、実は脂肪燃焼効率は無酸素運動である筋トレの方が効率がいいのです。
❷リバウンドしづらいカラダを手に入れる
食べないダイエットで体重を落とすと、筋肉まで痩せてしまい代謝の悪いカラダになってしまいます。我慢していた食事を解禁すると、食べたものを燃やすことができないのでリバウンドするのは明白。
スクワットで大きな筋肉を育て、基礎代謝を上げることでリバウンドしづらいカラダになります。
❸活動的なカラダに変化する
代謝の良いカラダはダイエット効果が得られるだけではありません。動いても疲れづらく、エネルギッシュに物事に向き合えるようになります。
仕事に集中できる、遊びやスポーツにも積極的にチャレンジできるといったやる気に満ちた活動的なカラダになります。
❹血流アップ
筋肉は、体温をコントロールしたり、血流を促す作用があるので、スクワットでしっかり筋肉がつくことで血流がアップします。
❺ヒップアップ
お尻の大きな筋肉「大殿筋」がしっかり鍛えられるので、ヒップアップに大きな効果を発揮します。
ただ細くなるだけのダイエットではなく、メリハリをつくりるためにおすすめです。
❻お腹まわりがすっきり
ぽっこりお腹には「腹筋」が効果的と思いがちですが、お腹まわりをすっきりさせるためには実は遠回り。基本的に部分痩せは非効率的です。
大きな筋肉を鍛えて代謝の良いカラダを作ることが、結果的にお腹まわりや下腹部をすっきりさせることにつながります。
❼姿勢がよくなる、腰痛や膝痛対策になる
下半身の土台が整い、左右のバランスが整うことで脊柱起立筋が鍛えられて姿勢が良くなります
座る、歩くといった動作のときに正しい姿勢を取ることができると、腰痛や膝の痛みの改善にも効果が期待できます。
❽腸内環境改善
「運動」が腸内環境を整えることに効果があります。
適度な運動で血流を促すことで腸内細菌の活動も活発になり喜びます。
しっかり水分補給をしながらスクワットをしてください。
❾エイジング対策
スクワットにより
- 成長ホルモンが分泌される
- 下半身の土台が整うことで大きな歩幅で歩け、転倒を防止できる
- 血流が促進されるので、腸内環境が整い肌や髪も若々しくなる
といったエイジングケアにも効果があります。
筋トレで得られるメリットについては以下の記事も参考にしてみて下さい。
カラダだけでなく、メンタルや生活の質の向上の効果についても解説しています。
効果的なスクワットの方法
トレーニングの効果は「正しいフォーム」「正しいやり方」が重要な要素です。
ノーマルスクワットの正しく、効果的な方法をおさらいしましょう。自分がきちんとできているか以下のポイントを確認してみてください。
姿勢
- 肩幅程度に足を開いて立つ。
- 両手は胸の前で組むか、前に伸ばす。
- 胸をはり、骨盤はやや前傾に
- お尻を後ろに引き、太ももと床が平行になるまでしゃがむ
回数とセット数
スクワットは何回やればいいの?
10回、12回、15回がワンセットの目安。これを2セット以上行うのがおすすめです。
毎日30回、100回と連続で行う人もいますが、これは筋肉を大きくするというよりは、ランナーや健康維持を目的とした持久力向上のトレーニングになります。
頻度
トレーニング器具を使用しない、自重や軽い負荷を加えたスクワットであれば毎日行ってもかまいません。
ただし、運動履歴や現状のカラダのコンディションによっては、自重でも翌日に筋肉痛に悩まされることがあります。その場合は無理をせず、マシントレーニングでしっかり負荷をかけた場合同様、筋肉を回復させることを優先し、スクワットは2日ほどお休みし、上半身の筋肉や体幹を鍛える筋トレをすること。
負荷をかけたスクワットの場合は48~72時間の回復期間を設けましょう。
注意点・動作のポイント
「膝が内側に入る」
スクワットの姿勢、やり方で間違いやすいのがお尻を引いたときに膝が内側に入ること。膝が内側に入ったり、脚が内またになると大腿四頭筋が刺激されず、バランスがとりづらく腰痛や膝の痛みの原因になりかねないので注意してください。
「猫背」
猫背になると、骨盤が後傾して、足首や膝に負担がかかります。
太ももの裏側やお尻の筋肉が硬くて猫背になってしまう人は、正しい姿勢でスクワット出来るよう股関節や肩甲骨まわりをしっかりとストレッチをしてからスクワットをおこなうこと。
「カカトが浮く」
上がる時には、踵に体重をかけること。踵が浮いてつま先を使う、踵に体重をかけてもつま先が上がるのもよくないので気をつけてください。室内であってもシューズを履いた方が足裏全体に力をかけやすいです。
腹筋が弱い人、母指球で踏ん張れないのは女性に多いですが、足の指をほぐしたり、反らせるストレッチをして指の付け根に力を入れる感覚を高めること、足首の柔軟性を高める事、体幹に力を入れることを意識。
お腹に力を入れようとすることで呼吸を止めないようにしてください。
「呼吸を止める」
筋トレもストレッチも呼吸を止めて行うと効果がダウンしてしまいます。深い呼吸でしっかりと筋肉や血管に酸素を送り込みましょう。
スクワットでは、息を吸いながらしゃがみ、息を吐きながら立ち上がること。
毎日スクワット 効果別メニュー15選
毎日スクワットしても飽きないように、ここでは、さまざまなスクワットのバリエーションを紹介します。
レベルにあわせ、無理なく、自分のできるものにトライしてみてください。
運動経験がほとんどない、運動習慣がない、という方は、まずノーマルスクワットから始めてしっかりできるようになること、回数をこなしても疲れなくなる、というレベルを目指してみてください。
❶初心者に安心 「椅子を使ったスクワット」難易度★☆☆☆☆
スクワットの際注意しなければならないのは「膝を使ってしまう」こと。膝の曲げ伸ばしではなく「股関節を意識する」ことが大切。感覚がつかみづらい人、後ろに倒れてしまうのが怖い人は椅子を使い、椅子から立つ・座る動作でスクワットを習得するところからスタート
- 椅子に浅く座り、脚を肩幅に開く
- 手は交差させて胸の前に置く。もしくは両手を前に真っすぐ伸ばす。
- 背筋を伸ばし、上体を前に少し傾ける
- ゆっくりとお尻を持ち上げることを意識しながら椅子から立ち上がる。
- 立ち上がったら、お尻を意識して椅子に戻る
- 肩からお尻のライン、膝から足首のラインが丁度平行になるよう意識する
❷基本中の基本 「ノーマルスクワット」 難易度★★☆☆
- 両脚を肩幅に開き、まっすぐ立つ。つま先は少し外向きにする
- 両手は胸の前へまっすぐ伸ばし、お尻を後ろに引き、股関節を折りたたみ腰を落としていく。その際に膝が前に出ないように注意する。
- 床と太ももが平行になる程度にお尻を落としたら膝を伸ばして最初の姿勢に戻る。
- 息を吸いながらしゃがみ、息を吐きながら立ち上がること
❸膝への負担軽減「クォータースクワット」 難易度★☆☆☆☆
膝を曲げる角度が浅いので膝に不安がある人にもおすすめ。負荷低めのスクワットです。
- 両脚を肩幅と同じくらい開いて立ちます。つま先と膝が少し外側に向くようにする。
- お尻を意識しながら膝を45度程度(ノーマルスクワットの半分くらい)曲げて腰を落とす
- 膝を伸ばして最初の状態に戻す。
❹内転筋強化「ワイドスクワット」 難易度★★★☆☆
ワイドスクワットは内転筋を中心に、腸腰筋、中殿筋も鍛えられます。股関節が硬くてワイドスクワットの姿勢を取れない人はストレッチをしっかりしてからおこなってください。
- 両脚を肩幅の1,5倍から2倍と広めに開いて立ちます。
- つま先はやや外側に向けて両手は胸の前で交差させます。
- 太ももと床が平行になるところまでゆっくり腰を下げる。お尻を意識しながら股関節を引き込む意識で。
- 1.の状態にゆっくり戻る
内転筋(内もも)が鍛えられると美しい下半身のラインが得られるだけでなく様々なメリットがあります。内転筋については以下の記事も参考に。
❺太ももの前面を意識「ナロースクワット」 難易度★★★☆☆
ワイドスクワットとは逆に、脚の幅を狭くしたナロースクワットでは太ももの前側を刺激できます。脚の間にクッションを挟むとしっかりと脚幅をキープできます。
- 脚は肩幅よりも狭く開いて立ちます。両手は胸の前で組むか、前に伸ばし胸を張る。
- お尻を意識しながら太ももが床と平行になるまで腰を落とす。
- 姿勢を保ったまま、元の位置に戻ります。
❻ダイエットにおすすめ「ブルガリアンスクワット」 難易度★★★★☆
片足で行う強度高めのブルガリアンスクワット。片足なので、カラダのバランスを保つために体幹、脊柱起立筋など上半身も刺激するので全身運動となりダイエットにも効果大。
- 椅子を使います。まず、椅子の前に後ろ向きに立つ(60㎝から90㎝離れて)
- 椅子に片方の足の甲を乗せ、反対の足は前に出す。
- 背筋を伸ばしてゆっくりと前の脚を曲げていく。
- 90度程度曲げたら、最初の姿勢に戻す。
- 反対側の足でもおこなう。
❼お尻だけでなく脚も①!「スプリットスクワット」 難易度★★★☆☆
前後に足を開いて前ももの筋肉(大腿四頭筋)と後ろ側の筋肉(ハムストリング)をメインに鍛えていくトレーニング。
- 背筋を伸ばし、脚を前後に開く。
- 両脚が90度になるまで曲げ、後ろ脚の膝が、床のすぐ上に来るようにする。
- 膝をゆっくり伸ばして元の姿勢に戻る。
- 10回ほど繰り返した後に、前後の脚を入れ替え、同様に行う。
❽お尻だけでなく脚も②!「サイドスクワット」 難易度★★★☆☆
太ももの引き締めやヒップアップが期待できます。一般的なスクワットと異なり横にカラダを移動させるので鍛えにくい筋肉にもアプローチできます。
- 両足を肩幅より広くして、背筋を伸ばして立つ。
- 両腕を前に伸ばし、お尻を意識し腰を落としながら片方の膝を曲げる
- 反対側も同じように行う。左右交互にやっていく。
❾体幹の安定を「ランジスクワット」 難易度★★★☆☆
脚を前後に開くランジとスクワットの動作が組み合わさった筋トレです。片足ずつ動作を行うため、スクワットより高い負荷が加わることが特徴。
- 両足を閉じた状態で直立し、右足を一歩前に踏み出す。
- 上体はまっすぐに起こした状態で、右足を曲げていく。
- 踵に重心を乗せながら、右足の膝が90度になるところまでカラダを下ろす。
- 足を元の位置まで戻り、次は左足を前に踏み出し同様に行う。
スプリットスクワットは前後に足を開いた大勢でスクワットをしますが、ランジスクワットは毎回両足を揃える、一歩前に踏み出す、という動きが加わります。
❿背筋腹筋刺激「ワイドジャンプスクワット」 難易度★★★★☆
脚幅を広くして、ジャンプの要素を加えるという負荷の高いスクワットです。
- 両足は肩幅よりも少し大きく「ハの字」に開く。両手は胸の前で交差させます。
- 足を開いたままでジャンプ。
- 着地した時に、お尻を膝より下に落とすこと。
- この上下のジャンプを繰り返す
⓫気になる二の腕対策も!「ベアースクワット」 難易度★★★☆☆
四つん這いで行うスクワット。普通のスクワットと違って身体を両腕と両脚の4点で支えながら鍛えるため、下半身の運動と合わせて肩や二の腕なども鍛えることができます。
- 四つん這いになり、両膝を少しうかせる。
- お尻を高く上げ、両腕と両脚をまっすぐ伸ばして足はつま先立ちになる。
- ゆっくりと膝は床につかないようにつま先立ちのままで四つん這いの状態に戻す。
- これを繰り返します。
⓬大腿四頭筋ピンポイント「シシースクワット」 難易度★★★★★
大きな筋肉である大腿四頭筋をダイレクトで鍛えることから消費カロリーが増え代謝の増加に効果があります。
- テーブルや壁など体を支えることができるところの前に横向きに立つ。
- 両足を肩幅に開き、つま先はまっすぐに向ける。
- 片手を壁などに着いて体を支え、もう一方の手でバランスをとる。
- その状態のまま、上半身を後ろに倒す。(このときかかとは浮いてもよい)
- 太ももとふくらはぎが90度になるまで下げたらキープ
- ゆっくりと状態を上げていく
- 4〜5を繰り返す
⓭難易度大「ピストル(片足)スクワット」 難易度★★★★★
片脚でおこなうハードなスクワット。バランス感覚も要求されるので難易度が高い。
- 両脚は肩幅より少し狭いくらい程度開く。
- 片足を伸ばした状態で上げ、一本足の体勢になる。
- 「前にならえ」をするように両手を前方へ伸ばす。
- 一本足のまま膝を曲げ腰を落とす。
- 体を支えている足の太ももが床と平行になったら止める。
- ゆっくりと体を持ち上げながら (2)の体勢に戻る。
- (4)〜 (6)を繰り返す。
⓮有酸素効果も①「ジャンプスクワット」 難易度★★★★☆
- 両足を肩幅くらいに開く
- 軽く膝・股関節を曲げる(深く沈み込まない)
- 腕を振って真上にジャンプをする
- 着地の際は軽く膝を曲げて着地
- 着地したら素早く3)のようにジャンプ。これを繰り返す。
⓯有酸素効果も②「スタージャンプ」 難易度★★★★☆
- 両脚は肩幅より広めにする。
- 腕でリズムを取りながらそのままの姿勢でジャンプする。
- 着地の際は膝の角度は90度程度。
- 腕の振り合わせてつま先で地面を押し上げるイメージで行う。
スクワットの効果を底上げするライフスタイル
スクワットを行うだけではなく、「食事」や日々の生活でも筋肉を育てるための工夫をして最大限の筋トレ効率アップを目指してください。
食事
筋肥大、ダイエット目的でスクワットをする人は
- 高タンパク質・低脂肪・低糖質の食事
- 満腹にならない量 空腹にならない量を小分けに食べる
- 血糖値コントロールを意識
- 食物繊維をしっかり摂る
といった食生活を意識する必要があります。
筋肥大でなく持久力目的の方は、低脂肪・低糖質といった厳しい制限は緩めてもよいですが、食べ方の基本は同じになります。
筋トレに必要な食事について、詳しくは以下の記事を参考に。
回復に必要な栄養素
筋トレは回復とセットに考えることが大切です。
刺激して傷ついた筋肉は回復の段階で成長しているので
- 栄養素(プロテイン、BCAA、エネルギー生成にまつわるサプリメント)
- マッサージなどボディケア
- 入浴
- 睡眠の質
にも気を配ること。
ストレッチ
正しいフォームでスクワットをする、難易度の高いスクワットを行うには、カラダの柔軟性や関節可動域がないと効果が出づらいのです。また、怪我の可能性があるのでストレッチで可動域を広げてあげることは重要。
- 股関節まわり
- 足首
- 肩甲骨
をしっかりほぐして正しいフォームをとれるようにしましょう。
スクワット後のクールダウンに静的ストレッチを組み込むことで回復力を高める効果もあるのでおすすめです。
歩き方
日常生活での小さな努力として、エレベーターやエスカレーターでなく階段を使うこと。注意しなければならいのは、つま先で軽快に上るのでなく、足裏をしっかりと地面につけて、お尻や太ももの付け根の大きな筋肉を意識して歩くこと。スクワットの効果が出ているかを感じながら歩きましょう。
スクワットの負荷を高める方法
自宅で自重スクワットを続けていくことで、カラダが順応し、更なる負荷をかけないと筋肥大が行われなくなっていきます。
回数を増やすだけだと、筋肥大でなく、持久力のトレーニングになってしまいます。(それが目的なら回数を増やしつづければOK)
ここでは、スクワットの負荷を高め筋肉を育てるコツるをお伝えします。
ダンベルやバーベルなど器具を使う
両手にダンベルや水の入ったペットボトルを持ちながら行うことで負荷がかかります。
それでもカラダが順応してしまったらより大きな負荷をかけなければなりません。
バーベルを使用するのがおすすめですが、自宅ではなかなか置いておけないので、ジムで挑戦してみてほしいです。
チューブを使う
ダンベル以外でも自宅で強度を高める為に便利なのがチューブ。足でチューブの端を踏み、もう片方を方で担ぎます。
チューブの強度を変えることで負荷を調節できます。チューブを使用すると、負荷だけでなく、カラダの左右のアンバランスさに気づくといった利点があります。
深く スローに 長く
スクワットを行うとき
- ゆっくりとより深くしゃがみ込み、
- 長い時間キープする
ことで負荷が高められます。ただし、この場合は、筋肥大よりも持久力アップにつながります。
マシンを使用する
ジムにあるトレーニング器具を使用したスクワットをご紹介します。
マシンを利用することで、より負荷を高めることができる、正しい姿勢を保ちやすい、といったメリットがあります。
「パワーラック」
器具の説明
ベンチプレスやデッドリフト、スクワットなど、高負荷の筋トレには欠かせないバーベルなどを設置する台。バーベルの軌道を自分で決められるので自由度が高く、バランスを取る必要があるため、鍛えたい部位と同時に体幹も鍛えられるのがメリット。
スクワットにおける利点
下半身の強化のほか、バランスを取らなければならいので体幹が整い、全身の筋肉の連動に役立ちます。
注意点
マシンに対して、立つ位置、バーベルを担ぐ位置を正しく設定する必要がある。
正しいフォームを保ちづらく上級者向け
高負荷の場合パーソナル・トレーナーなどのサポートがないと怪我の恐れがあるので注意が必要。
「スミスマシン」
器具説明
パワーラック同様バーベルを設置する台ですが、軌道が定まっている分、高重量を扱いやすい。安全性が高く、初心者向けです。
スクワットにおける利点
マシンの軌道に則して正しくスクワットが出来るので効果が出やすい。負荷が高めでも安全性が高い。
注意点
マシンに対して、立つ位置、バーベルを担ぐ位置を正しく設定する必要がある。安全性が高いとはいえ、筋肥大目的で、限界ギリギリの高負荷でトライする場合は安全性を考慮してパーソナル・トレーナーなどにサポートをしてもらうことが安心。
「レッグプレス」
器具説明
お尻と背中をマシンのシートにしっかり付けたまま、足でプレートを押し上げて脚を伸ばす、縮めるを行うマシン。スクワットを上下逆さまで行うイメージです。
スクワットにおける利点
スクワットではカラダをまっすぐに上げ下げするために体幹やお尻の筋肉に意識がいくが、お尻と背中が固定された状態のレッグプレスだと脚にピンポイントで力をかけることができ、高負荷にチャレンジしやすい。
スクワットと別の筋肉の刺激をすることで筋肥大が叶い、トレーニングバリエーションを増やすことでモチベーションがUPする。
通常のスクワットでは限界でも、腰がしっかりサポートされたレッグプレスであればもうひと頑張り出来る。
注意点
刺激したい筋肉部位に合わせて、脚幅やつま先の向きを適切に設定する必要があります。安全性が高いとはいえ、筋肥大目的で、限界ギリギリの高負荷でトライする場合は安全性を考慮してパーソナル・トレーナーなどにサポートしてもらうのがおすすめです。
「パワープレート」
器具説明
3次元の振動で全身の細部に負荷をかけ、短時間で効率的なエクササイズをすることが可能なマシン。ストレッチからトレーニングまでさまざまな使い方があります。
スクワットにおける利点
筋肥大目的よりも、コンディショニングの目的での効果があります。不安定な状況下でスクワットをすることで、可動域や左右バランスの弱点が発見でき、ここでの気づきを改善することで、通常のスクワットでの筋肥大効率アップにつなげることができます。
ジムでスクワットをする利点
自重でも効果が高いスクワットですが、ジムに行き、マシンを使ってスクワットをおこなうメリットを解説します。
重さを増やせる
自宅のトレーニングでは増やせる負荷にはどうしても限界がきてしまいます。筋肥大を目的としたスクワットは、バーベルをセットできるマシンを中心に、重さを増やしていくことが重要。
正しいフォームを取りやすい
マシンにもよりますが、軌道がきまっていれば正しいフォームでのトレーニングが可能。正しいフォームは効率的な筋トレの基本中の基本です。
怪我の防止
器具の種類にもよりますが、セーフティー機能があると怪我を防止し、大きな負荷にチャレンジできます。
異なる刺激をとりいれる
大腿四頭筋を鍛えるのでも、スミスマシンでバーベルを担いでしゃがむのと、レッグプレスで足で重りを押し上げるのでは刺激が異なります。刺激の種類に変化を加えることで筋肉は肥大しやすくなります。
拳上速度を計測する
重りという負荷に、スピードを掛け合わせることで爆発的なパワーが生まれます。近年は重さだけでなく拳上速度の計測を基準とすることがトレーニング効率UPに生かされています。
どこのジムでも速度の計測ができるわけではないので、事前に調べる必要があります。
速度を基準としたトレーニング、ヴェロシティ・ベースド・トレーニング(VBT)については以下の記事を参考にしてください。
カラダを分析できる
近年、カラダにセンサー、専用のベストを着用してカラダの動きを可視化するといった機器の進化が進んでいます。これらの機器を所有するジムはまだ少なく、また、機器を所有しているだけでなく、可視化したデータをしっかりと分析できる担当者がジムにいることが必要条件。
これらの条件が整っていれば筋肥大の伸び悩みにも効率的に対応ができます。
パーソナルトレーナーが指導してくれる
パーソナルトレーナーのいるジムでのトレーニングは、常に正しいフォーム、正しいマシンの使い方ができるので確実に効果がアップします。
また、体調の変化や筋肥大の効果を察して常に最適なレベルのトレーニングを組んだり、食生活の指導からストレッチなどさまざまな部分でのケアなど包括的な指導を受けられるため効率的にカラダを変えることができます。
【まとめ】正しいスクワットでワンランク上のカラダを手に入れる
今回は「スクワット」について多方面から切り込んでいきましたがいかがでしたか?
スクワットには以下のようなメリットがありました。
- ダイエット効果
- リバウンドしづらい
- 活動的なカラダに変化
- 血流アップ
- ヒップアップ
- お腹周りすっきり
- 姿勢がよくなる・腰痛改善
- 腸内環境改善
- エイジング対策
カラダは刺激を受けると必ず変化します。
運動が苦手、運動習慣がない、男女問わずどんな人にもぜひ試していただきたいです。
スクワットを継続していくことでカラダが順応してきて、自宅(自重)では効果が出にくくなってくることがあります。負荷を高めるためには、ジムでマシンを使ってトレーニングをする必要が出てくるので、通っているジムや気になっているジムにどんなマシンがあるかチェックしてみてください。
パーソナルトレーナーがいるジムであれば、更に効果は確実に期待できます。
VBTや分析機器といった最新機器を導入し、さらにそれらの機器を使いこなせる向上心のあるパーソナルトレーナーがいるジムであればなおさら効果があります。
パーソナルトレーニングの効果や費用に関しては以下の記事も参考にしてみてください。
見学裕己子
(株)elena代表取締役 ライター
結婚、出産を経て、光文社「VERY」でライターとして活動開始。その後「STORY」「HERS」編集部にてファッション、インタビュー、旅、ライフスタイルの取材を行う。ライター歴22年。アラフィフ世代のウェルビーイングについて取り組みたいと2021年3月(株)elenaを立ち上げ。イベントのプロデュースのほか健康関連のサイトでディレション、取材や記事作成を行なう。健康管理士1級指導員の資格も取得。