この記事では、筋トレで筋肉が成長する過程に欠かせない「超回復」のメカニズムを説明します。
超回復の理論を知ることで、筋肉をより強く、太く回復させるために必要なことをより深く理解できるでしょう。
超回復と筋肉痛の深い関係を知って、筋トレの頑張りをしっかり成果に変えましょう!
筋トレと超回復のメカニズム
筋トレで筋肉が成長する仕組みを知らないもしくは無視すると、効率的な筋肉の成長が得られません。
以下で説明するメカニズムや、回復に必要な時間を理解することで、筋トレの効果をしっかりと筋繊維の成長に結びつけましょう。
筋トレで筋肉が成長するしくみ
筋トレで筋肉が成長するしくみは、以下の3つが考えられています。
- 機械的張力による化学反応
- 代謝ストレスに対する応答
- 筋損傷後の超回復
筋肉に十分な負荷をかけることでこれら3つの反応がおこり、代謝ストレスや筋損傷により筋肉痛になります。
この、筋繊維の損傷が回復する時に以前よりも肥大する現象のことを「超回復」といいます。
超回復に必要な期間
超回復に必要な期間は筋肉の部位により異なります。筋トレでしっかりと負荷をかけた場合、
- 大腿四頭筋や胸筋、背筋と言った大きな筋肉は72時間
- 肩や腕の筋肉は48時間
- 腕や腹筋は24時間
が目安となります。
超回復の期間を考慮した上での筋トレ頻度や、部位別のメニューの組み方については、以下の記事をご覧ください。
筋トレしても筋肉痛が起きないと意味がない?
「筋肉痛の時に筋トレして追い込んだ方が効果がある?」「筋肉痛がこないとダイエットが成功しない?」という疑問をよく耳にしますが本当でしょうか?
筋トレによる筋肉痛がひどければひどいほど効果がある、ダイエットが成功する、というわけではありませんが、大きな筋肉を肥大させて代謝の良いカラダをつくるためには、ある程度負荷をかける必要があり、筋肉痛を発症する可能性は大。
筋肉痛は、筋肉がしっかりと刺激されたサイン。鍛えた部位と筋肉痛が来た部位がちゃんとマッチしているか?答え合わせが出来ますし、「筋肉を回復させるためにプロテインを飲もう!ケアをしよう!」と思い出すきっかけもなります。
目的によって異なる筋トレ負荷の設定に関しては以下の記事を参照してください。
筋肉痛の時に筋トレするのがNGな理由
筋肉痛の時に筋トレした方が効果が出る、という人もいますが、筋トレの翌日筋肉痛があっても、また筋トレしてよいのでしょうか?休んだほうがいいのでしょうか?
結論から言って筋肉痛の時に筋トレはNG。ただし、疲労していない筋肉は鍛えても大丈夫です。たとえば脚が筋肉痛でも、上半身の筋肉なら鍛えられます。
筋肉痛がある日に、筋トレがある部位の筋トレがおすすめできない理由は以下の通りです。
- 筋肉の成長を妨げる
- 全力を出せない
- 怪我のリスク
以下でもう少し詳しく説明します。
筋肉の成長を妨げる
先述のとおり、筋トレ後は筋肉でさまざまな化学反応が起こり、回復しながら成長していきます。なので、損傷した筋肉を2日〜3日休ませる間に筋肉が成長します。
そのため筋肉の成長には、筋肉に負荷をかけることと、十分に筋肉を休ませることが必須です。 特に筋肉痛になった場合は、十分な休養をとりケアしないと「オーバーワーク」になり筋肉が痩せてしまうリスクがあります。筋肉痛の時は、筋トレを続けるのではなく中止しましょう。
ただし、疲労していない筋肉は鍛えても大丈夫です。たとえば下半身が筋肉痛でも、上半身の筋肉なら鍛えられます。
1週間の中で、筋肉の回復と成長を促すトレーニングの組み方については、以下の記事も参考にしてみてください。
全力を出せない
筋肉痛で痛みがある際に無理に筋トレをすると、痛みや、関節可動域の狭まりで、正しいフォームが取れず、全力でトレーニングをすることができません。
するとせっかく頑張っても効率的なトレーニングに繋がらないのです。
怪我のリスク
筋肉痛で正しいフォームが取れない、痛みで筋トレに集中できない、万全のコンディションの時のRMとひどい筋肉痛の際のRMには差異が出る、などの理由から怪我のリスクが高まります。
痛みが引かない、疲労感がひどいという場合はトレーニングを控える、休息する、という判断も大切です。
筋肉痛の予防とケアの方法
筋肉痛を0にすることは難しいですが、筋トレ前の対策や筋トレ後のケアにより筋肉痛を軽減させ、超回復を促すことは可能です。
そのために必要なのは、
- 休息を視野にいれたトレーニングメニューを組む
- 栄養素やボディケアで回復を促す
筋肉痛ケアと超回復の効果をアップする筋トレ頻度、プロテイン摂取やボディケアのやり方ついては以下の記事にて詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
【まとめ】超回復を味方につけて筋トレ効率を底上げ!
筋トレで筋繊維が微細に損傷することで、筋肉痛が起こると考えられています。筋肉痛の間は、筋肉内で筋たんぱくの合成・分解や老廃物の除去が活発に行われます。この時しっかり休養をとることで、筋繊維がより強く・太くなるという、超回復について理解することで、安全で効率的な筋トレを行ってください。
筋肉痛があっても毎日筋トレしたい!という人は、筋肉痛のない部位を鍛える他、筋肉の炎症をやわらげ、修復に必要な栄養素やケアを重点的に行うなどの工夫をしましょう。
または、鍛えた筋肉を使える筋肉にするための神経系トレーニングや、より効率的に正しいトレーニングを行うために必要な姿勢や呼吸を正すことも視野に入れてみることも、筋トレの底上げにつながります。
筋トレ効率を底上げするトレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください。
超回復について理解はしたものの、トレーニングの部位やメニュー、負荷設定についてすべて自分で管理することが難しい方や、億劫な方は、パーソナルトレーニングがおすすめです。トレーニング初心者にこそ効果的なパーソナルトレーニングについては、以下の記事を参考にしてみてください。
パーソナル・トレーニングなら、プロのトレーナーによってあなたに最適な負荷を設定でき、筋肉痛の疑問にも答えてくれます。